認識のズレ

世田谷一家の事件においては、事実関係が微妙におかしくなっているところ、誤解を生んでいる部分があると考えられる。その幾つかの事例について考えてみたい。

(引き抜かれた引き出し)

一階にあった棚から引き出しを抜き出し、うち2つをみきおさんの遺体に覆いかぶせるように乗せていたという。そして残る一段を中二階に持って上がり中身を浴槽の中にぶちまけ、空になった引き出しを中二階踊り場に立てて、泰子さんやにいなちゃんの遺体そばに置かれていたようなのだ。この様子をイメージしやすいのは、こちら の画像を参考にして頂きたい。

しかしこの引き出しは、納戸にあったものと表現している媒体が多いのだが、正確にいうと納戸にあった書類入れの引き出しではない。次の画像 を見て頂けるとわかりやすいのだが、右側の納戸にあった小さな棚ではなく、写真左側の階段下にあった大きめの棚の引き出しと私は認識している。

下記の3D模型の画像ならば右上の納戸にあった棚ではなく、階段下から少し下にあった物入れの引き出しだったはず。そして下の足跡のCGだと、みきおさんの遺体の後ろに何やら存在し、その後ろにその棚が存在にするのがおわかりだろうか?

このみきおさんと、棚の間にあるものは何なのか? サファリックの番組のCGには描かれていなく、警視庁の3D模型に表現されていない。どうもこれは、「真犯人に告ぐ!」を読む限り、みきおさんの飛散した血液がべったりついたダンボールが、遺体を隠すように置かれていたのだという。恐らくそれを、かたどったものではないかと想像する。どうもこれは、みきおさんの倒れた場所にあったダンボールを、後になって犯人が動かしたものではないかという。

ちなみに納戸にあった書類入れからも、そして中二階に立てかけてあった空の引き出しからも犯人の指紋は検出されているという。何故犯人が一段だけ上に持っていったのかは定かではないのだが、最初の二段を探すうちに散らかってしまった。そこで作業がし難くなったからではないかと思うのだが、詳しい理由はわかっていない。ただし杏さんの書物を読む限り、物が散乱していてかなり引き出しの中身を床にぶちまけていたのではないかと思われる。それと同じことを、浴槽で行っただけなのかもしれない。

asiato 101

(スリッパは何故使われた形跡がないと判断されたのか?)

当日使用されていない宮沢家のスリッパからは、犯人のDNAが採取されたという記事がある。そのため犯人は、事件前に何かしらの形で宮沢家に上がった可能性があるのだという。

何故スリッパは、当日使われていなかったと判断されたのか? それは犯人が残した足跡などに、スリッパを履いていたと見られた形跡がなかったからというのが主な理由だろう。しかしここからは私の推測なのだが、恐らく宮沢家の客用スリッパは(みきおさんは履いていた)、目に見えるところには置いてなかったからではないかと思うのだ。

我が家がそうなのだが、客用スリッパは玄関を開けてすぐの靴箱の中に収納されている。そのため宮沢家のスリッパも同様で、そこを開けた形跡(指紋や血液の付着)などがなく、犯人が事件当日に自ら開けたり閉まったりしたということはないだろうと判断されたのではないのだろうか。現場に残された足跡だけでなく、そういった理由があって当日はスリッパは使用されていないと判断されたのかもしれないが、あくまでもこれは私の想像でしかない。しかし以前は、客人としてスリッパを出して招き入れられた人物だった。しかし事件当日にスリッパを使用していないということは、宮沢さんが招き入れたのではなく侵入したことを意味しているとも捉えられる。

(遺体の傷)

中2階で殺害されていた 泰子さん と にいなちゃん の首から上には執拗に刺された傷が残っていたという。当初私も、ロフトで襲って致命傷を負わせたと思った2人が、思いのほか階段を降りて逃げようとしていたのを見つけ怒った犯人が常軌を逸してめった刺しにしたからではないかと考えていた。あるいはそこで抵抗にあって、思わず手を負傷してしまったことで怒り狂ったのではないかとも考えた。そのため死後も遺体を執拗に傷つけたのは、本当に死んだのかという死への疑念というものがあって死後の傷が多かったのではないかと思っていた。

しかしだ、2008年に遺体の傷に対し法医学的に検証する3D鑑定システムが確立され、この事件を調べてみると想像を絶する状況だったことがわかったのだという。当初は興奮状態に陥っていた犯人が錯乱してめった刺したと思われていたのだが、実は包丁を顔に沿ってゆっくり切りつけたり、包丁で突き刺し肉をえぐるなど拷問のような行為が2人に行われた可能性があることがわかったのだという。それは 泰子さん だけでなく、幼い にいなちゃん にも行われた形跡があったという。ロフト部屋に、にいなちゃんの折れた歯が2本床に転がっていたという状況からも、犯人の異常生を伺わせるものはそれまでも存在していた。それを裏付けるかのように、犯人の残忍さが浮き彫りになったのだ。どうも単なる物取りだとか、冷静さを失ったためだったというのとは違う、犯人の異常さが垣間見えるのだ。それはあたかも動物を虐待するかのように、弱いものを痛みつける行為と相通ずるものがそこからは感じとれる。

当初は銀行の暗証番号を聞き出すために、拷問を必要に応じて加えた可能性も考えたが、死後も執拗に遺体の損壊を行ったことを考えてみると、どうもそのためだけではないという気がする。私が過去の猟奇殺人犯と似たものを感じると常々述べているのは、この話を知ってからだ。そう犯人がこの事件を起こした理由に、人をいたぶりながら殺してみたい、そこから人を壊してみたいという、猟奇殺人者特有の行動が観られるからだ。 この事件は、極めてそういった側面が強い犯罪ではなかったのか。この部分を無視して、この事件の考察はありえない。こういったことは殺人犯の中でも、ごく限られた人物にしかできない特異な犯行ではないのだろうか。

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(何故触れられないのか?)

上記の写真と下記のの3D模型の写真を観て、その違いにお気づきだろうか? 実は上記の写真は中2階部分のトイレがついたままの写真であり、下記の部分は 上のトイレの部分が外され1階の納戸の奥が見えているのだ。実は、この1階の納戸はとても奥まであって長いことに気がついた。しかしこの納戸については、入り口付近の書類棚が荒らされ指紋が残っていたことは明らかになっているが、それ以外の話は全くといってでてこない。この模型を見る限り、奥には2つの大きな棚が存在し、犯人も相当ここも調べたのではないかと私は思うのだ(いかにも、何か隠してありそうな場所だから)。

3D.jpg


そしてもう一つ、この事件でほとんど報道されないスペースがある。それは二階リビング横の 恐らく洗濯機などが置いてあったと思われるスペースだ。下記の写真でいえば、一番上の部分である。ここも洗濯機だけでなく、2つも大きな棚らしきものがあるように見える。犯人は出血がひどく、私はこの辺も荒らして止血用具を探したのではないかと思うのだ。少なくても家中をくまなく荒らしたことを考えれば、外に出ないと入れない車庫を除けば、すべての箇所を確認したに違いない。

3D4.jpg

もちろん捜査に全く関係ないような場所なので触れないだけかもしれないが、私はこの二箇所に犯人しか知り得ないような情報や痕跡を残していたのではないかと疑っている。この事件において、この二箇所は全くといって良いほど、あたかも存在しないかのように触れられない部分なのだ。

これも全くの私の想像なのだが、杏さんは事件後何年も経ってから現場である宮沢家に捜査関係者に案内され入った。そのときに、事件当日のまま洗濯物は干されたままで、事件当時の状態で保存されていたと話していた。恐らくその洗濯物が干してあったというスペースが、私はここなのではないかと思っている。しかし当日も犯人は、ここにある棚を物色したのではないかと思うのだ。むしろ、何も物色していないとすれば、そのほうが不自然ではないのだろうか? それは、先程の納戸の奥にも同じことが言えるであろう。

とは言っても捜査関係者が明らかにしない限りは、ここで何があったのかは想像の域を脱しない。もちろん単なる、私の杞憂かもしれないが・・・。ということで今回は、この事件を見る上で誤解されやすいこと、見落としがちなことを中心に考えてみた。

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世田谷一家殺害事件 の犯人像について、モナザイト の主観で事件を考察します。

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