かなり確実なこと

長年に渡ってこの事件を考察してきて、幾つか確実ではないかと思われる事案がある。今回は、それらをまとめてみた。

1、犯人はスケボーとの関わりが深い人物

現場に残されていたものの中に、スケボーの愛好者との関わりを匂わせるものが多く発見されている。これは現場近くにスケボー広場があり、そこに来ていた人物とのトラブルも報告されている。そのやりとりを事前に目撃していた、犯人の偽装工作なのではないかという意見も取りざたされてきた。しかしボーダーでも上級者じゃなければ行わないとされている、デッキテープを自分で削ったり張ったりしていた痕跡があることからも、単なる偽装工作にしては高度な知識まで持ち合わせていたのだ。犯人がどの程度の知能犯だかはわからないが、短期的にここまでの知識を身につけていたとは考えづらく、私は素直に犯人はスケボーに深く関わっていた人物とみて良いだろうと考えている。

2,犯人は猟奇的な異常性を持っていた

酒鬼薔薇聖斗 の神戸児童殺傷事件 を代表されるように、過去の猟奇的殺人の傾向と酷似する殺害現場だったということ。特に特徴的なのが、顔面への傷が多いこと、そして遺体を損壊することに興味があったと思わせる犯行だった。これらも偽装工作でやるには、相当な知識とそれを実行できるだけのメンタルがなければできず、常人が見よう見まねで出来るものではない。これも素直に、犯人にはそういった異常性を持った人物だと考えた方が妥当ではないかということ。

3,指紋や血液は犯人のもの

2000年当時は、指紋の偽装もようやく可能になった時期だったと認識している。しかしながらそれらをやろうとすれば、かなり不自然な残り方をし、さらに科学捜査が著しく進化している昨今、偽装工作自体が見破られてしまうということ。現場に残されたDNAは更に確実なもので、他に残された様々なものから、血液から検出されたDNAとの一致は確認されていたはずで、血液が偽装工作によるものか本物であるかは当然確認できているはずなのだ。残されていた指紋や血液が、偽装されたものの可能性はないとみて良いだろう。

4,遺留品は偽装工作?

遺留品を一つ一つを細かく見てみると、どうも一定期間使用した形跡があるものが多い。すべての遺留品から犯人のDNAが検出されているわけではないのかもしれないが、一定期間犯人が使用していたことは間違いなさそうなものが出て来る。そのため誰かのものを盗んだとか、共犯者がいてそのものの私物を使用していたという可能性は、かなり低いのではないかと。むしろ私は、多くの遺留品を残したのは何か状況的そうせざるえない理由があったのか? 犯人の自己顕示欲の一貫ではないかと捉えている。けして遺留品と犯人との結びつきが薄いものばかりを、意図的に置いていったわけではないだろうということ。特にそれを強く匂わせる根拠として、ヒップバックとジャンパーに残っていた三浦半島の砂などの一致がみられており、一定期間犯人がこれらのものを身につけて行動していたことが明らかになってきた。このことからも、犯行直前に犯人が事件のために買い揃えたものではないだろうということ。またラグランシャツに関しては数枚レベル、犯行直前に包丁を現場周辺で購入していたとしたら数本レベル、日本では購入が限られるスラセンジャーの靴なども使用しており、遺留品によって捜査を撹乱させようという意図はなかったと私はみている。

5,カリフォルニア州周辺との関わり

ヒップバックの中からは、カリフォルニア州にある砂漠の砂と酷似する特徴的な砂が観られること。またロッキー山脈の鉱物が含まれており、それには日本には存在しないモナザイトという特殊な放射線を発するものまで含まれていたという。またヒップバックの中からは、染料の汚れを洗い落とそうとしたとみられる、硬水(日本や韓国は軟水)用洗剤を使用した跡も残されていたという。これらのものは、実際にこれらの地域に渡航しないと混入し難いもの。当時から犯人の持ち物だったかは微妙なものの、ヒップバックの持ち主がこの地域を訪れていた可能性は極めて高いだろうということ。このヒップバックは途中で誰かから盗んだ、あるいは貰い受けた可能性はあっても、一定期間犯人が事件前に使っていたことは間違いないということはその前に書いた。そこから考えるとけして高価なものでも特殊なものでもないだけに、以前から犯人の私物であった可能性は高い。そう考えると、犯人とカリフォルニア周辺との接点が浮き彫りになってくる。

パソコンの電源が抜けたのは10時の接続以降

事件発覚直前の10時過ぎに、パソコンがインターネットに接続したことが明らかになっている。このインターネット接続が、マウス落下によるものだろうと、巡回ソフトによるものだろうと、一つだけ確かなことがある。それは、31日午前10時過ぎ までは、パソコンの電源もインターネットの接続も可能な状況だった ということ。そのためインターネットの回線やパソコンの電源が抜けたのは31日の10時以降であり、犯人がそれまで現場に留まっていたか、それ以外の第三者によってネット接続以後抜かれてしまったのかのいずれかだということ

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当時のインターネットは、ダイヤル回線がLANケーブルでインターネットに接続されていたわけだ。この接続部分というのは、カチッとしたソケットで繋がっており、ちょっとやそっと人が触れただけでは抜けたり、線がブチ切れることはない。すなわちパソコンのコンセントが何かの拍子で引っ掛けて抜けた(そんなところにコードがあったとも考え難いが)可能性はあっても、インターネットの配線が抜けたとは考えづらく、相当物凄い勢いで線に引っ掛けて線ごとぶち切ってしまったか(これも考えづらい)? もしLANケーブル自体も抜けていたとしたら犯人か第三者が意図的に外した可能性が高いことになる。少なくても31日の10時過ぎまでは、そのLANケーブルは繋がっていたはず。おばあちゃんが、本当にそのLANケーブルを外した、あるいは接触してぶち切ったなんてことがあったら、それこそ現場で全体重がかかるぐらいの勢いで、大きく転倒したとしか思えない。ケーブルの状況をみれば、引っ掛けたものなのか? 意図的に抜かれたものなのかも警察はわかっているのではないのだろうか? 仮にLANケーブルを引っ掛けて抜けたとしたら、恐らく外れるのではなく接合部分は破損したのではないかと思うのだが。

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仮にインターネットの配線ではなくパソコンの電源コンセントだけが抜かれていただけだったとしても、にいなパソコンも みきおパソコン もデスクトップだったことがわかっている。電源が抜けていたのは みきおパソコン だったと記憶するが、それでもインターネットを接続するためには31日の10時過ぎまで電源がつながっていたことが前提になる。そう今でもそうだが、デスクトップにはバッテリー機能がないので、電源が抜けていたら起動しないのだ。こう考えるとかなり考え難いが、おばあちゃんが当日現場を発見した時にパソコンの電源を抜いてしまったか、犯人がその時間まで現場にいたと考えるしかない。そのため入江家の証言とは30分以上の食い違いがあるにも関わらず、警察は第一発見者のおばあちゃんが10時過ぎにマウスに触れて起動させた上に線を誤って抜いてしまったという、かなり強引な説を発表している。

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そのため最近までは長きに渡って現場に犯人が事件発覚直前までいたのではないかと考えられてきたことは、この状況からみるとわかる気がするのだ。私は深夜逃走だと考えてはいるが、この部分に関しては犯人は事件発覚直前までいたのではないかと思わせるフシはある。それならば犯人が慌てて現場から逃走しなければならず、自分と繋がりの深い遺留品を多く残していった説明にもつながるからだ。そう遺留品は、意図的に残されたのではなく、残さざる得なかったのかもしれない。

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(コンセントは何処にあったのか?)

まず上記の地図の、1階部分に注目して欲しい。この中の何処かに、電源コンセントがあったはずだ。通常ならば、このぐらいのスペースでも2箇所ぐらいはあったものと考えられるが、宮沢さんによって設計されたものなので、そのへんはどうなっていたのかはわからない。しかし宮沢さんの家は非常に考えられた上に設計されているので、コンセントの位置も事前にかなり考えて決められたのではないのだろうか。一応ここでは想像にはなるが、次の5箇所のいずれかの付近にあったと考える。

1、玄関とパソコン机との間の側面

玄関をあがった正面付近のスペースで、この周辺にコンセントの差し込み口があった可能性は高い。ただここにあったとしても、第三者が触れてしまってコンセントが抜ける可能性は低いと考えられる。なにせこの部分に入った時点では、おばあちゃんは何が起こったかわからなかったはずだからだ。

2,下駄箱と本棚との間の窓の下

車庫前の窓の下側にコンセントがあった可能性はあるが、パソコンの線を這わせていた可能性は低いだろう。日常的に人がかならず通るところ、それも幼い子どもがいる家でそのようなことをするとは考えづらい。本棚は備え付けの立派なものだったというから、あらかじめこちら側に本棚を、机を反対側に置くことを想定して設計されたものと考えられる。仮にここにコンセントがあったとしても、他にも机側の側面にもあったはずで、通路を横断するようにコードを這わせていた可能性は低いだろう。

3,パソコン机の下

本棚とともに、1階でもっとも広いスペースを確保している部分。特にデザイン性を重視する仕事や、物が少しでもズレていたら気にする性格だったという みきおさんのことからすると、コードが目に入り難い部分にあえてコンセントを設けた可能性は充分考えられる。ここならば、まず引っ掛けて抜けることはありえない。

4,パソコン机側の階段下

みきおさんの遺体発見現場付近であり、ここまでパソコンの線を延ばしていた可能性はあるだろう。通常壁に沿うように線は伸びていたはずなので、誰かが引っ掛けるとは考えずらい。しかし仮に みきおさん の遺体を見つけたおばあちゃんが、みきおさんを揺り動かそうとしたとか遺体に触ろうとした際に誤って線が抜けてしまったというのならば、この階段下付近ならばあり得ないことはない。それでも壁に沿っていたコードが、抜ける可能性は低いと思うのだが。

5,階段裏の本棚前の側面

階段横の壁面を利用し、本棚の前にあるこの部分に、コンセントがあった可能性は無きにしもあらず。しかしさっきの窓の下同様に、ここに線を這わせると必ず毎日人が行き来する動線上にあり、横断するように線をひいていたとは常識的には考え難い。しかし みきおさん設計の家ということで、通常では考えられない場所にしかコンセントがなかったのかもしれない。住み慣れた家人は、ここを頻繁に歩いているので注意する癖があった。しかし行き来が限られる おばあちゃんは、動揺して這っていた線に引っ掛けてしまったという可能性はありえない話ではないだろう。ただしこれも、常識的には考えづらい。

いずれにしても深夜逃走だった場合は、警察の発表のようにパソコンの電源をおばあちゃんが抜いてしまったという、かなり強引な理由づけをするしかなくなってしまうことになるのだが・・・。

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未解決事件雑感ブログにも、世田谷一家の香水の考察がアップされていました。臭さを防ぐためというのは、目から鱗でした。

招き入れられた犯人が、犯行後、カモフラージュの為に、ハンカチを一度、覆面にしてから、投げ捨てた。そして、客が来ていた痕跡を消した。というのはどうでしょうか。
しかしながら、凄い憎悪を感じますね。私にもウルトラ憎む嫌いな人物が世の中にいますが、そいつを殺害したとしたら、顔を隠すどころか、通るたびに蹴飛ばしますね。そのくらいの怒りがこの事件の犯人から伝わってきますが、それが、一家惨殺に繋がっていかないのが、謎です。

通るたびに蹴飛ばす(笑)しかし、その底知れない憎しみと一家殺害がリアルに密接しないのも事実ですね。私自身、Aというムカつく奴がいた場合、Aの家族までもを惨殺しようとは考えません。憎しみは、とかく、一本化されますからね。
確かに、泰子さんの死体を更に傷つけたのも、猟奇的というより、憎しみのあまり、死体も刺したという考え方もできますね。

No title

何か衝動的だったかもしれませんが、ものすごいエネルギーを感じるのは確かな現場だと思います。その一方で我に帰った時に、遺体を隠すように何かを衣類をかけたりしている矛盾もまた気になるところです。

さて個人的にな見解ですが、死後の遺体の傷が多いのは、犯人の異常性から来る遺体の損壊に興味の大勝が移ったからではないかと以前書きました。

しかしもう一つ理由として考えられるのは、死んだと思っていた人間が、実は生きているのではないかという疑心暗鬼だったのではないかと。

下手をすると屋根で二人を襲った時に、二人とも意識がなくなった。その時に犯人は、もう死んだと思い込んでいたのに、階段を降りて二人が現場を出ようとしたことに気がついた可能性もあります。そこで更に必要に、切りかかった可能性です。人は死んでもなお、遺体が動いたりすることもあると聞きます、そういった本当に死んでいるかどうかの恐怖・疑念から、死後も必要に遺体に傷をつけたのではないかとも考えられるわけです。

並々ならぬ怒りが誰に向けられたかとなると、この一族、宮澤家となりますよね。それが何故かがわからない動機不明が、事件の難易度なのだと思います。私も憎む奴がいますが、そいつが死体で転がっていたら、自分が殺害したのではなくても、生き返ったら嫌だから念入りに首を絞めて死体破損の罪に問われるかもしれません(笑)
が、そんな憎しみ、とにかく憎い、そして、哀しみが伝わってくる事件です。その憎しみの背景には、自己の悲哀よりは、“仇討ち”というニュアンスを感じています。例えば、西村京太郎さんの著作にあったかもしれませんが、家族が事故に遭う『助けてください~』と通りかかった車に助けを求めたものの、素通りしてしまう。その車はシトロエン。犯人は、あの車の奴が病院に運んでくれれば助かったのに!と、逆恨みし、シトロエンのナンバーから、みきおさんを見つける。といった妄想も有り得るかなと。

No title

物凄いエネルギーを犯人から感じる現場ですね。それは、必ずしも怨恨からは定かではありません。例えば、この家族がいなくなれば、自分が苦しみから解放されるとか、何かの思い込みなどにより、犯人なりの正義があって義務感を持って行われたのかもしれない。

もしくは、親に怒られたことがないような犯人が人に怒られたことで相手を逆恨みした、そういったパターンも考えられると思います。

何か鬱積をしたものを、この家族にぶつけた可能性も考えられます。しかしそればかりは、犯人じゃないかとわかりえない心理ですが。
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世田谷一家殺害事件 の犯人像について、モナザイト の主観で事件を考察します。

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