ヒップバックの中身

犯人が現場に残していった遺留品の中でも、もっとも事件解決につながると考えられたものが、犯人が持ち込んだとされる ヒップバック である。有力な目撃情報から、犯人が当時私と同世代の20代中盤~30代前半ぐらいだったと仮定すると、このようなヒップバックを使う習慣はなかったのではないかと過去何度も述べてきた。

このヒップバックは、大阪のメーカーが2850個製造したもので、1998年~1999年の間に関東のディスカウントショップでも販売されていたのだという。もちろん売れ残って事件の直前に購入されたものの可能性も無きにしもあらずだが、遺留品の中でもヒップバックは製造年月や販売が他のものより若干古い。確実な根拠はないが、犯人がこの時期から日本にいた可能性は充分あったということだろう。また値段は2850円前後だったというから、けして高価なものではない。当然これだけでは誰に売られたものかもわからないので、犯人にたどりつけられる証拠にはなりえない。しかしこのヒップバックの中からは、かなり特殊なものが発見されている。その中身とは

1,蛍光染料

2,ガラスビーズの玉

3,黄色い砂 

4,金属シリコン・ニッケル・銅

5,モナザイト・ロッキー山脈の花崗岩


ちなみにベルトの長さは、83センチ(胴回り70センチ)に合わせられており、男性としては痩せ型だったことが伺える。ヒップバックの中からは、男性の短髪の髪の毛が発見されたとの情報もある。そしてのその髪は、現場に残された犯人のDNAと合致しており、犯人が持ち込んだものの可能性が高いと考えられている。

1,蛍光染料

当日犯人が入り込んでいないと思われる車庫に残されていた3種類の染料のうち、このヒップバックからは同様の3種類、ラグランシャツの胸部分からは、このうちの2種類の同種の染料が検出されている。一昨年の特集番組では、蛍光ペンをバックに入れ侵入した犯人が、みきおさんともみあった時に中で破損して中身が漏れ出たのではないかという推理が紹介されていた。

しかしこの説には、一つ大きな疑問が残る。というのは、この蛍光染料が付着していたバックの内部には硬水に溶けるアメリカメーカーの洗剤が使われていたということ。この中で漏れた染料を、洗剤で洗い流そうとした形跡が観られるのだという。それならば同様のことが、ラグランシャツにも見られないとおかしいのではないのか? しかし事件で使用されたラグランシャツは、染料が付着してから洗濯された形跡がなかったのだという。すなわちヒップバックの染料とラグランシャツの染料は同様のものだとしても、違う時に付着したと考えるべきではないのだろうか?仮に当日みきおさんと揉みあった時に付いたとしたら、現場に置いてゆくのに硬水用の洗剤で洗ったのか?という疑問も出て来る。それならラグランシャツも、その洗剤で洗い流そうとしたのではないのだろうか?

事件当日も染料が付着していたとなると・・・

染料が付着し洗濯しないままのラグランシャツがあるということは、犯人が染料に日頃から関わっていた人間ということになる。3種類の染料を同時に扱うような仕事は、染色関係の工場やデザイナー事務所、インキ製造業者、舞台セット製作者などごく限られた人間であったが、ここから犯人まではたどり着くことはできなかった。しかし犯人は事件を起こす直前まで、染料を取り扱っていたことになる。黒いハンカチのように洗濯ものが出ればアイロンをかけるような人間が、洗濯もせずにそのシャツを着てそのまま現場に訪れたのだから。

2,ガラスビーズの玉

ヒップバックの中からは、ガラスビーズの玉・5個が発見された。ちなみにこれらは、印刷機のシリンダーや交通標識の反射材など使用されているという。ガラス球はチタン、バリウム、シリカなどで形成され、白いパウダー状、直径約50マイクロメートルのものが5、6粒入っていた。このガラス球はアメリカのミズーリ州のガラス加工メーカーが製造し、国内では京都府のメーカーが製造する印刷機の特殊フィルムにも使用されていたという。

しかしこれらの数種類の物質は、スケートボードの滑り止めに使われるグリップテープを削ったものである可能性があることが分かった。この作業は通常はスケートボード購入時に店の人がやるが、慣れているベテランだと自分でグリップテープをボードの形にカットし、ドライバーなどで削るようである。この話を訊く限り犯人は、スケートボーダー説は有力になり、あるいはボーダーが事件に関わっているように見せかけようとしたかのいずれかであるということ。しかしどうも犯人に見せかけるにしては、かなり上級者むけの細工まで施しており、そこまでやったとは考え難い。犯人が、スケートボードと深く関わっていた可能性の方が高いのではないのか。

3,黄色い砂

カルフォルニア州のエドワード空軍基地周辺の砂漠の砂、あるいはジャンパーのポケットから発見された三浦半島周辺の砂も、このバックから発見されているという。すなわちヒップバックもユニクロジャンパーも、同時に着て三浦半島を訪れていたことになる。そしてこのユニクロジャンパーが発売されたのは2000年9月以降だということで、それ以降の時期にここを訪れた人物だということになる。三浦半島には、うみかぜ公園 というスケボーの大会も行われる公園があることは、この事件のことに詳しい方ならご存知だろう。

そしてこの男、事件前日にはラグランシャツ1枚で成城橋付近にいるところを目撃されていたという有力な目撃情報もある。現場でも真冬にも関わらず、アイスを5個ぐらい食べているぐらいだから、かなりの暑がりな体質だった可能性が高い。そんな男が、あの当時の分厚いユニクロジャンパーを着ていたとしたら、限りなく事件に近い12月中ぐらいに三浦半島を訪れていたのではないのだろうか?

4、金属シリコン・ニッケル・銅

これらのものが、どのように事件と繋がりがあるのかはわからない。犯人の職業や趣味に直結するものなのか? あるいは、スケボーに関係するものなのかは。

5,モナザイト・ロッキー山脈の花崗岩

日本では存在しない・モナザイトという特殊な鉱物が含まれていた。またロッキー山脈の花崗岩も検出されたということで、バックにはカルフォルニア州周辺の地域じゃないと存在しえないものが入り込んでいた。ちなみにこのモナザイト、放射線を発する危険な鉱物であり一般人が取り扱えるようなものではない。こんなものをヒップバックに入れて持ち運ぶような人間は、ごく限られている。

ここで1番注目したいのは

この中でも注目したいのは、アメリカメーカー製の硬水用洗剤を使用していたことだ。日本や韓国の水道水は、軟水が基本であるということ。そのため日本でこの硬水用洗剤が一般に手に入れられるのは、米軍基地など限られた場所。あるいは、犯人がアメリカでバックの汚れを洗ったと考えるのが自然な流れになる。アメリカ基地だろうと使う水は日本国内なら軟水だろうから、限りなく米国内で付着したと考えるべきではないのだろうか?

ここまでの話の流れを読んで頂ければ

この犯人は、カルフォルニア州周辺にゆかりがあり、そこに定住もしくは行ったことがあるということ。そして日本には、ジャンパーの発売時期の2000年9月以降から、事件のあった2000年12月31日までの間にいたことは明らかだ。そして男は、極めてスケボーとの接点が多い人間ということが浮かび上がってくる。ただしそれならば犯人はアメリカ人なのか? というと話はそう単純ではない。というのは、犯人の日本語読解能力が相当なレベルだと考えられ、外国人だとしても日本で育った、もしくは相当な期間日本に定住していた人物ではないかと。

(染料の謎)

仮にカルフォニアで染料を付着させた人物が、事件直前まで染料を扱っていた可能性が高いと考えると、犯人の仕事は日米またにかけた 染料関係の人物 ということになるのではないのだろうか。

とくにこの染料を扱う仕事というのは、染色関係の工場やデザイナー事務所、インキ製造業者、舞台セット製作者などであり人物は絞れて来る。しかし家族との接点では、一切浮かんで来なかった。 私は米軍との繋がりも深い遺留物も多く、米空軍関係の塗装に関わる人物 あたりではないか、あるいは何かしら軍事に付随する仕事やコネクションを持った人物が事件に関わっているのではないかとみている。偶然宮沢家がそういった人物と揉めてしまったのか? それとも何かしら宮沢家が、そういう人物と関わりを持つ必然性があったのか? その背景に何があったのかは定かではない。

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No title

デッキテープの件。この場合、ヒップバッグを犯人が中古で買ったあるいは譲り受けたという可能性は省きます。

ガラスビーズの玉の話が出ると、決まってこのデッキテープの件が話題に出て、そして、このはりかえはお店の人がやるか自分でやる・・・という認識があるように思えるのですが、それはその通りなのですが、スケボーデッキは、よほどのことがない限り、はじめからデッキテープがデッキに張り付いた状態で売っています。セットというよりかはそれが当然というか。バラで買うのは初心者ではありえません。これは断言できます。

では、デッキテープのみを買うのはどういう時かというと、既存のデッキテープがボロボロになり、張り替える時、あるいはお気に入りのデザインのデッキテープに貼りかえるときぐらいかと思われます。
いずれにしろ、張り替えるわけですから、テープは磨耗している状態なわけで、張替えのために購入し、ヒップバッグに丸めていれたのではと思います。でないと、そう易々とガラスビーズがバッグに入るとは考えられません。ハナからバラで買う人もいますが、それも経験者、つまりいずれにしろスケボー中級者以上ということがいえると思います。

ボーダーに見せかけるのであればもっとわかりやすくやる方法がいくらでもありますし、そもそもデッキテープの知識がある時点で経験者でしょう。このガラスビーズには、ボーダー経験のリアル感が漂います。

また、個人的にハンカチに付着していた香水のドラッカーノアール・・。これがどうも気になる。
服からは検出されてないということは、衣類や身体にはつけず、あえてハンカチだけに吹きかけたっつーことですよね。ドラッカーも伝説的スケーター、ホソイが愛用していて、偶然の一致といえるのでしょうか。余談ですが彼の人気は80年代後半がピークでした。しかしその後、彼自身薬物に溺れ、ダークサイドな一面もありました・・。

で、ハンカチだけにつける・・という点。一枚は両端がねじれていたので、ハードコアスケーター的にバンダナとして使用したとも考えましたが、犯行時、そんなことする必要もないので、普通に考えて、顔半分を隠すためマスク目的で付けたのとは思います。で、呼吸の際、香水の匂いを嗅ぎたかったのかなという。ただ、もう一枚の穴の開いた方、あのような使い方はかなり独特ですね。滑り止めにしても凝っています、けどそれ以外の使いかたを思いつかないので、滑り止めなんでしょうねぇ・・。

No title

ボーダーについて、詳しい情報ありがとうございます。ガラスビーズは、ナイフで切り取ったように5,6粒だかヒップバックの中に残っていたという話があります。この点は、どうお考えでしょうか?

黒いハンカチについて個人的な私見は、返り血を浴びることを避けた可能性と、匂いの付着を紛らわす意味合いが強いと考えています。

私はこの犯人は、人を殺める前段階として動物虐待などを繰り返し、血の匂いが取れないこと、帰り血を大量に浴びること、そしてそれが容易に取れないことを身をもって知っていたのではないかと。

血に対する抵抗は特になくても、血を見ること自体に興味があるわけではないのではないかと。あくまでも、自分より弱いものが、苦しむ姿をみる、傷つけたいという衝動が抑えられない類なのかと。それでいて行為を行ったあとは、大きな反省をしてしまう。その辺が、遺体の隠す行為などに繋がっているのではないかと。

性的欲望みたいなものが、少し歪んだ形にでてしまった類の人間なのではないかと私は思っています。

No title

ナイフで切り取ったように・・・ですか。
単純に考えると、普通、デッキテープは、デッキのサイズに合わせて
カッターで切りますから、切り抜いたものをバッグに入れた際、
その切り口から残った破片の粒がこぼれたのかな・・と。
普通は切り取ったら、すぐにデッキに貼りつけると思うのですが、
何かの事情で、切り取ったものを丸めてバッグに入れて持ち運んだということなんですかね。

香水は匂いの付着を紛らわす為、というのは一理ありますね。
ですが、ハンカチは現場に残していっているわけですよね。それも恐らく敢えて。
返り血を浴びるのを嫌った上、更に犯人は現場で血の臭いを嗅ぐのも嫌ったのも成程ですね。
故に、おっしゃる通り、事件前に血の臭いを知っていたのではないかと。

また、ハンカチ自体、普段から2枚持ち歩く男性は中々いないと思うので、
犯行の為に用意したのは間違いないですよね。故に計画性あり、と。
ただ、アイロンや洗濯の後があるということで、犯行の為に買ったものではなく、
日常的に使用していたものを採用、あるいは家族の者(男性かな)を拝借したのかもしれませんね。

で、香水も、元々日常的に愛用していたものだと思うんです。
普段から嗅いでいる匂いを嗅ぐことで、慣れていない場所でも落ち着かせる意味合いもあるかも知れません。
もし香水を敢えて用意したとなると、何らかのメッセージ性があると思えてなりません。
黒いハンカチというチョイスと黒い海賊という意味のドラッカーノワール・・。

ただ・・値段も最低3000円~と決して安くはありませんし、
香水はスケボーに関連しているということもあり、
やはり日常的な嗜好品だったという可能性が現実的かなと思います。

No title

連投失礼致します。

恐らく何度も議論されていると思われますが、
穴のあいたハンカチには小さな傷もあったとのことで、
これは包丁の刃先を包んだものであり、何かの拍子に穴が開き、傷も付いた。
もう一枚はバッグに入りきらず、飛び出した柄を隠すために包んだ。というのがやはり納得がいきます。

で、侵入後、柄に包んだ方を、覆面代わりに着用、
刃先を包んだ方は、空いた穴を利用して滑り止めか、
一度は仕舞ったが止血の際に使った?

となると、香水はハンカチに事件直前に吹きかける意味はなくなるので、
事件の少し前か前日に、付けたものが残っていたと考えるのが自然でしょうか。

ん~どういう使い方でしょう。ハンカチに吹きかけて何かを拭いた?
なら一枚で良いだろうし。やはり、日常使いのエチケット目的?
包丁に香水はかけないでしょうから・・・。となると、かなり身なりを
気にしている様子がうかがえますね。そうなると、スラセンジャーなんてものは
履かないでしょうから、これは事件用の為に用意された捨て靴でしょうか。。。
ちなみに28cmというだけで決して高身長とはいえず、170cmで足が28cmの人間を知っています。
現に私も175cmですが、足は27.5cm、
正しメーカーにより、27cmだったり、28cmのものもあります。

いつもブログ拝見しています。各諸説ありますが、ここまで、スケートボーダーに関連した遺留品が出ているとなると、犯人はボーダー少年であり、捜査で犯人が捕まらないから、様々な諸説(外国人グループ、宗教的、陰謀説)が生まれているだけで、諭吉さんの推理のように、犯人のボーダー少年が、ボーダー以外に犯人を見せようとしていた隠蔽に過ぎないのではと思うようになりました。

No title

ガラスビーズの件、ありがとうございます。犯人の遺留品は、事件現場に残し捜査を撹乱させる意図はあまりなかったように感じられます。

というのは、一定期間犯人が使用した痕跡が観られるからです。故に残して至ったのは、残さざるえない理由が発生したか、自己顕示欲の一環だったのではないかと思います。物凄く容易周到でそこから捕まらない自信があったのか、何か欠如していて抜けていたのかです。私が見る限り、後者に感じます。

この事件はあらゆる方向性から犯人を追ったものの、最後にはその手段も容疑者も誰もいなくなって現在に至ったものと考えられます。ボーダーが有力な候補だったと思うのですが、そこからの徹底的な捜査をしても、なお犯人までたどり着けなかったのでしょうね。私は、そこに何かちょっとした解決に至らない捻りというか理由があるように思えます。犯人が捕まらないのには、何か大きな原因があるか、完全に捜査網から抜け落ちてしまったのかのいずれかかと。

いつも書きますが、単純というほど単純でもない、複雑というほど複雑でもない。このとらえどころのないところが、この事件が16年にも渡り未解決で来た最大の要因ではないかと思います。

No title

皆様方の鋭い分析には毎回驚かされます。
私も残された遺留品から在日米軍の家族、軍属
もしくはそれに関係した仕事の人間の可能性が
あるのではないかと思います。

ネットを見ると一橋文哉氏の著作から韓国人
犯行説が主流になっているのですが、彼の
著作を読んで、捜査関係者への取材、捜査
資料などからのものと思われるものがある
ので、興味深い話も多々あるのですが、
現場にあった指紋と氏が追った人物の指紋
が一致したとか、荻窪の劇場で採取された
指紋と一致した。果ては犯人は広域暴力団
のトップ暗殺に動いているなど、明らかに
創作と思われる部分があります。これで
決まりではなく、あくまで仮説の一つだと思い
ます。

先日友人数人と飲みに行ったのですが
その中の一人の友人の知人にこの事件
の捜査を担当した方がいるそうです。
その方は外国まで調べに行ったのですが
結局犯人につながるものは見つから
なかったと話していたそうです。
友人はこの事件については概論しか
知らないようだったので、突っ込んだ話は
聞けませんでした。まあ聞いたとしても
立場上一般の人間に報道以上の話は
してくれないでしょう。

ひとつ言えることは一橋本が真実で決まり
というわけではないということです。

No title

一橋本は、真実と想像を巧みに織り交ぜているので、全部が創作ではないわりに、本当なのか実証不可能な部分も多数含まれているように思われます。特に実際に存在するところや実際に存在する団体や人物まで具体名出て来るので、その辺は随分と創作にしては度胸があるなと思えてしまいます。

参考にできる部分は参考にしますし、怪しい部分はそうなのかね程度に読み流す必要があるかと。結局警察は、すでにそれほど包み隠していることも我々の想像以上に少ないのではないかと思っています。

あとはハッキリしない情報については応えていない、しかし怪しい部分はことごとく調べたものの、犯人までたどりつけなかった。そして、もう糸口や怪しい人物すら誰もいなくなってしまったというのが現状ではないかと思っています。やれることはことごとくやったので、もう一回漏れが無いのか、少数で洗い直しているのではないのでしょうか?

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世田谷一家殺害事件 の犯人像について、モナザイト の主観で事件を考察します。

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