久々に現場へ行ってきました 後編

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今回も、上空写真 で場所をイメージしながら説明を読んで頂きたいと思います。家の正面を魅せてもらった私は(写真は私が撮影したものではありません)、南北に伸びる道路を渡って、スケボー広場の方にゆきます。ここから宮沢さんの家が、どのように見えるか観てみたかったのです。

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今は家の壁に亀裂が走り、そのヒビが非常に広がって壁が崩れる恐れがあるため、家の周りをブルーのシートで覆っています。当然事件当時はそんなものはなく、ここからでも良く現場が見えてたはずです。23時過ぎにここに若者達がたむろっていれば、例えバス通りの交通量が多くてうるさくても、私は何かしらの叫び声や争う音がこの辺まで響いていたのではないかとさえ思います。しかし何も聞こえなかったとしても、彼らは何かしらの怪しい人影を見たとか黒いセダンを見たとか思いあたるものはありそうなものですが、そういった証言は一切漏れてきません。私が行った日も、3人の若者がスケボーをやっていました。

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今度は、再び道路を渡って宮沢家裏のポッポ公園に入ります。さて裏のポッポ公園自体それほど大きな敷地ではないのですが、この公園内のどのベンチに座っても、おおかた宮沢家の全容を知ることができます。ですからあんまり近づいて観ていると怪しまれると思って多少離れたベンチに座ったとしても、この家の様子が把握しやすい作りにはなっています。しかしもし犯人が事件前にこの家のことを見た場合、あるいは事件中に共犯者が事件の成り行きを見守ろうとした場合に、どのへんのベンチに座ったのだろうと想像しながら、それぞれのベンチに座って宮沢家を見てみました。

その中でも有力だと思うのが、祖師谷公園を南北に貫く道路側の入り口から入って、仙川沿いの奥にある、このベンチ が、宮沢家から最も近いベンチになります。ただしこのベンチが、事件当時ここにあったのかはわかりません。しかしここからだと、宮沢家を斜め近くに観ることができます(そのベンチに座って撮影したのが、上記の写真です)。ここに座ってみる最大のメリットは、公園入り口から入ってくる人間を把握しやすかったこと。ましてスケボー広場に若者がたむろしていた場合、その動向を犯行時間チェックしやすかったのではないかと考えます。それだけでなく隣の家の住民が何か気がついた時にも、素早く家の中の実行犯に伝えることができたかもしれません。

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もう一つは、宮沢さん一家も撮影している階段を上がった塚の上にも、ベンチがいくつかあります。そこからならば宮沢家の浴室の窓を正面に観ることができ、その目線も中二階にあった浴室の高さと変わらなくなります。つまりここからならば少なくても、そのシルエットで家族の誰がお風呂に入っているか把握できたのではないかと。少なくても犯人は、浴室から侵入したかは別にしても、この塚の上からこの家を見たことがあったに違いないと確信させられました。以前も書きましたが、宮沢家の正面には事件当時よその家がありましたし、家の前の横道を入ってゆけば、近所の人にも怪しまれます(実際そういった目撃情報もありましたが)。そのため犯人にとっては、この家を後ろから観る機会が多く、事件のイメージをするのにも家の裏側からの方が描きやすかったと私は思うのです。宮沢家の周りをうろついても、隣の入江さんの建物の陰、そして正面に回っても前の家の陰に隠れがちだったろう当時は、家の中を伺うためには斜めに表側を観るか、裏の公園から全体を観るかしか方法はなかったわけです。そして家の裏全体を間近に観るには、この塚の上のベンチから観るのが何より見やすかっただろうということ。

ましてこの家の構造は実に縦長であり、裏と正面側との二箇所から見れば、家のどこの電気がついているかがほとんど把握できる作りになっていて、家族が起きているのかわかりやすかったと思われます。この宮沢家も入江家にも、何故にも雨戸を付けなかったのか何故なのか? 宮沢さんも泰子さんも、あるいは杏さんも含めて、東京育ちのはずなのに雨戸の習慣を持たないというのは実に不思議です。不幸にもこの作りが、犯人の侵入を許しやすかった要因になったことは否定できません。

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さて話は、ここからが今回の本題です。 浴室の網戸は公園フェンス側に落ちることなどありえるのか?

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まず浴室の窓の高さは地上3メートル・公園側のフェンスの高さは2メートルにあります。そして浴室の窓とフェンスの間の幅は90センチ離れています。ですから僅か1メートルの落下で90センチの幅を飛び越えないといけない計算になります。普通に考えれば、物理的にありえません。しかし人為的ならばありえなくはないというのが、現場を下から観ていて感じました。その人為的とはどういうことか? 犯人が逃亡時に、網戸を思いっきり蹴っ飛ばしたり、身体ごと突進するなどの強烈な力がかかった時です。

しかしです。夜中や早朝にそのような強い衝撃を与えたり、網戸が3メートルの高さを落下した場合(ましてフェンスとか当たったりした可能性も考えると)、外に大きな音が鳴り響いて、寝ていた隣家や公園周辺にいたかもしれない人の記憶に残らないはずがなかったのではないかと。それを周りの人間が気がつかなかったというのは、なんとも不思議でなりません。

新たな仮説1

そこで、一つの可能性をあげておきます。網戸自体は、実は発見時までついていた。しかしお婆ちゃんが家族の変わり果てた姿を見つけた時に、空いていた風呂場の窓を閉めて、また再び開けたと証言しています。その際に勢い余って、お婆ちゃんが網戸を落とした可能性です。それでもよほどの勢いが無ければ、フェンスを越えて網戸が飛んでゆくことなどありえません。まして浴室の窓の前には、浴槽がで~んと横たわっているわけでそんな勢いよく網戸に突っこめるのか?という疑問も浮かびます。それも 12月31日の午前10時頃と明るくなってからです。多くの人が年末休みに入っていたわけですから、誰かしら近くに人がいた可能性が高く記憶には残りそうなものです。祖師谷公園とは、非常に多くの人が行き交う公園なので。

何故お婆ちゃんの可能性を指摘したかというと、朝方犬の散歩をした人の証言では網戸は落ちていなかったとされています。その証言が確かならば、その時まだ犯人は家にいたか、お婆ちゃんが落としたかしか考えられないからです。ちなみに何かの拍子に自然落下した可能性はないのか? これも、ないと思います。というのは、浴室の網戸以外に、中二階の踊り場・トイレの窓に、同じ窓・同じであったろう網戸が今もはまっていますから。これは、3階ロフトの窓も同様です。事件から16年近くたち、現場検証して以来、恐らく誰も触っていないであろうこれらの網戸は、未だに落下していないのです。現場検証した警察のコメントとしては、網戸は簡単に外れるものだった。そして再現実験をすると、必ず同じところに落ちたとは言っていますが。

新たな疑問

それでは仮にお婆ちゃんが勢い余ってツッコミ、網戸を落としたと仮定してみましょう。それなら犯人は逃走するときに、網戸のない方の窓を開けてそこから逃走した。あるいは、ご丁寧に開けた網戸を元に戻して逃走したことになります。お婆ちゃんの証言は曖昧なのですが、事件当時窓は開いていたというのです。こう考えると網戸がない方の窓をあけて犯人は逃走したのに、何故かお婆ちゃんは、網戸のある方の窓を自分で開けて、そして物凄い勢いで網戸にぶつかった ・・・ ということになりますよね、それも、誰にも気づかれないほど静かに。こう考えると、お婆ちゃんが網戸を落とした可能性はかなり低いか、犯人は浴室の窓からは出ていない可能性も考えられます。それじゃ、公園フェンスの向こう側についた足跡って、いつ着いたものだよということになります。

ここまで考えると、過去何度か書いてきたように、この網戸は逃走時に犯人が勢い余って落としたものでも、お婆ちゃんが現場を発見した時に落とした可能性も低いだろうということです。ということは、進入時に犯人が外したと考えるのが自然な成り行きになります。それにしても何故、犯人は網戸を外す必要があったのでしょうか? 静かに横にズラせば良かっただけだと思うのですが・・・。その話は以前も書いたので、今回はここまで。

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しかしもし犯人が進入時に、2メートルのフェンスに両足で立って、90センチ離れた家の側面の壁に手をつきながら片手で外したとしましょう。上記の写真のように、事件直後の鑑識の人のように身体を相当前のめりしながら立ち、そのときに顔の前あたりに網戸が来るわけです。この状態ならば、網戸が簡単に外れたとしても身体が邪魔して公園フェンスの向こうなどに網戸が転がってゆくことはありえません。そのため考えられるのは、静かに片手で壁を押さえつつも網戸を空いた片手に持ったまま一度公園側に戻るか、誰かもう一人が下で受け取るしか考えられません。これを一人でやろうとすると、相当バランスが難しかったと思います。しかしこの時ならば、犯人が公園側に一度地面に降りた可能性があり、実は網戸の近くにあった足跡は、この外した網戸を自分一人で下ろし着地した時の痕跡だったかもしれないということ。もしこれが可能だった場合、犯人は単独犯であっても不思議ではありません。しかしもし私が一人だったならば、網戸を宮沢さんの敷地側にできるだけ静かに落ろそうとしただろうと以前にも書きました。

何故そう言えるのか

何故足跡が網戸を置こうとしたときに着いたのではないかというと、宮沢家の浴室からの出入りというのは、入る時よりも出る時の方が難しかったのではないかと考えます。というのは、入るときはフェンスの上に立って家の壁や窓枠あたりに手をついて這い上がることが可能だからです。しかし出るときにですね、公園側に着地することは極めて難しいはずです。それはまず窓枠に腰をかけて、90センチ離れた1メートル下の公園フェンスの上に足を斜め下に伸ばし、そこからフェンスの上に両足で立ってから何も掴まるものがないのに公園側に着地するわけですから。足を下に伸ばして宮沢さんの敷地側(フェンスを越えないで下に降りる)に真下に降りることは難しくはないでしょう。ですからこの足跡は、浴室の窓から逃走した時のものではないのではないかとも考えられるわけです。

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ただしですね、無理やり公園側に着地した可能性もあるのです。それは当時浴室の窓の下に植わっていた、椿の花びらが散乱していた、あるいはこの木の枝が落れていたのを捜査員が不思議に思っていたという話があります。もし進入時ならば、極力枝や花には触れないように静かに侵入しようとすると思うのです。しかし退出時ならば開けた窓の下がそのような状況でも多少無理してでも着地した可能性があるということ。まして公園側に着地しようと思うと、何か掴まるものがないと難しかったはずだと。それが、当時結構大きくなっていた椿の木の枝だったのではないかという可能性です。ちなみに現在ゆくと、公園フェンスから1メートルぐらい離れたところに、椿の木ではないかと思われる切り株が残っていました。それが、上記の写真になります。以前も書きましたが、何故そこまで無理して、公園フェンス側に着地しなければならなかったのかは未だもって大きな謎です。宮沢さんの家の敷地側に降りて、まわって公園に入り直したとしても、ものの数十秒の差でしかないからです。しいてそこまでする必要があったのは、通り側に出たときに目撃されるのを避けたかったぐらいしか私には考えられません。それならその後、何故に飛び出しマンは車の前を横切ったのか(この目撃情報が犯人ならば)?

結論

一人で網戸を片手で持って、公園側に戻ってフェンスに網戸を立てかけることは相当難しい作業であったろうということ。また退出時に、公園側に着地することも相当難しかったと考えられます。それらは絶対にできないとは言い切れないものの、かなり現実的ではありません。

それにもまして 発見時には網戸は公園フェンス側に立てかけるように置かれていました。これが警察や誰かが触ってそこに置かない限りは、ありえない状況なわけです。そのため私は侵入を手伝った人物がいて、網戸を受取った人物がフェンスにそっと立てかけたのではないかと考えています。すなわち、複数犯だったのではなかったかと。この辺は捜査関係者に、本当に発見時の網戸は、フェンスに立てかけるように発見されたのかとお聞きしたいところです。記事によっては、公園フェンス側に転がっていたという表現しているものもあります。事件直後の鑑識前に、物証の位置を動かすとは考えられないのですが、ひょっとすると残っている現場写真は鑑識後に捜査員が立てかけたものが写っていたという可能性も否定はできません。

ですから結論としては、家の内側から強烈な力で押した場合は、公園フェンスを飛び越える可能性はあるだろうと。しかしながら、それを犯人が夜中や早朝にやった場合、大変な音がしたはずで隣人の記憶に残らないはずはないだろうということ。そしてお婆ちゃんが、発見時に誤って落としてしまった可能性。これもちょっと物理的に考え難い上に、31日の10時過ぎという時間帯を考えると、目撃者が出てこないのも疑問が。

やはり以前も指摘したとおり、進入時に犯人が静かに置いたとしないと、なかなか網戸が90センチ離れたフェンスの向こうに飛び越えることは考えづらい。更に発見時のように公園フェンスに網戸が立てかけるように置かれていたのは、誰か侵入を手伝った人間がいたのではないかという従来の考えを変えるまでには至らなかったというのが、今回の視察での感想です。

今回改めて宮沢家の建物を見てみると、公園裏を中心に宮沢家の建物は非常にどの方向からも目立つということ。当時すでに4軒しか周りに家が残っておらず。公園の近くでよからぬことを考えていた人間を、何か引き寄せるものがあったのではないかと感じずにはいられません。そして前回来た時にはあまり感じられなかった、家の傷みが非常に目立つようになってきたこと。ヒビの幅が大きく広がっている部分があり、16年という時の流れを感じずにはいられません。私の家は宮沢さんの家よりも築年数は遥かに長いのですが、人が住んでいない家とはここまで傷むのが早いのかと改めて驚かされました。

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網戸の件は厄介ですね。侵入説、複数説の可能性を大きく変える手掛かりですし。
いつも思うけど不自然な事が多いと思います。こんなに有るのは何かしら犯人の意図が感じられるようです。
自然落下、お婆さん、はないと思います。
やはり犯人がした可能性が高いかな。しかし防犯意識の高いしみきおさんの性格をみて何故、格子や雨戸の類をしていないのかわかりません。都会なら尚更じゃないですか?田舎の私の家にすら有ります。初めて家の外観をニュースで見た時に網戸の問題より何故、柵がないの?とすぐ思いました。当然警察も、施工業者に聴いたんでしょうけど。嵌め殺しとまで言わなくても付けるのが普通だと。風呂は換気が頻発ですから。

No title

二階にお風呂があるという珍しい構造ではありますね。しかし多くの家は、二階には格子を付けないので、それほど不思議ではないと私は思っています。

入江さんの家の場合は、公園フェンスからすぐに屋根に上がれる構造だったので、それを恐れて付けたのでしょう。宮沢さんの家の場合は、中二階という高さがない構造と、まさかここからという危機意識の薄さが不幸な結果を招いたのかもしれません。
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