殺人依頼だった? 

イカれた個人が行った犯行、その線でスケボー犯など近隣住民を中心に捜査してきた警視庁。その一方で公安や大阪府警などは、この時代に多発していた金銭を目的とした外国人による犯罪の線を重視。今回は、こちらの可能性について考えてみたい。

この2000年当時、「日中混成強盗団」なる30人もの犯罪者グループを作っていた 武田輝夫 という人物がいる。後に日本の捜査を掻い潜り海外に逃亡後、中国で麻薬密売の容疑で逮捕。中国で2010年に、死刑執行されている。彼は日本で資産家を狙った犯罪で、三十件約十億円を荒稼ぎしたと自ら証言している。当時は、こういったアジア系の実行犯を使い、後ろで日本人が手引するような犯罪が多発していた時期であり、私は主犯こそ違えど似たような犯罪を行っていた人物が複数いたと考える。あるいは武田などのグループに触発された金銭を目的とする複数犯による犯行、その一つに「世田谷一家殺害事件」も含まれているのではないかと考えるようになった。

この当時は、何処かに大金があるという情報がもたらされると、そこを誰かしらどこかしらの集団が狙うという事件が頻発していた。そこで宮沢さん宅に多額の土地売却資金が振り込まれるという情報が漏れていたのではないか、そういった可能性は充分考えられる。元々この土地には、多くの不動産屋や利ざやを稼ごうと動いていた人間が介在する土地だったらしく、彼らに狙われやすい物件だった可能性は充分ある。当時頻発していたアジア系実行犯による犯罪の陰には、何かしら国内の事情に詳しい、主犯や黒幕の存在がちらつくものが少なくない。また不動産ブローカーなどは、こういった金持ち層の家の間取りなどを情報として売買するのが生業の一つで、事前に宮沢家の間取りや防音対策がされた建物であることを、犯罪者グループが掴んでいた可能性が指摘されている。

ただし「日中窃盗団」などは明確にお金を目的としていたために、家族のいない時間を調べあげてそこを狙う。あるいは、日本の警察が本気になって捜査をする殺人などは極力避ける傾向があり、彼らプロの窃盗団に比べると仕事が粗すぎるという指摘は当時からされていた。少なくても模倣犯としても、窃盗犯にしては未熟な部分が見え隠れするのが、この「世田谷一家」の現場。

彼らの犯罪の場合、非常に役割分担が細分化されているのが特徴。犯行場所への車の運転、どこに行くと金になるかの情報を集める情報屋、そして通帳やカードからお金を引き出したり、盗んだ製品などを換金する換金役を、怪しまれず、土地カンのある日本人が行うケースが多いという。その一方で、実際に現場に入るもの、見張り役など外国人による実行部隊に別れる。世田谷の目撃情報では、事件前に最低でも3、4人程度の不審者がいたという話もあり、それが確かならばこの手の日本人と外国人の混ざったような混成チームの犯罪であった可能性も否定できない。そのためオレオレ詐欺のように、主犯までは容易には辿りつけない複雑な構図になっていたのかも。私が最も世田谷の事件と似ていると考える「愛知豊明母子殺害事件」でも、複数犯によるものであった可能性が指摘されている。そしてこの事件も一家全員を殺害したものの、その目的が何なのか? 未だにはっきりと見えて来ない。

私はここで、とても嫌な予感がした。それは「八王子のスーパーナンペイ事件」を調べていた時に、実はあの事件は、殺害された女性パート従業員を強盗に見せかけた殺害事件だったのではないかという説を目にしたからだ。そして一緒にいた女子高生二人は、たまたま同じ時間帯の勤務だっただけで、彼女たちは巻き添えを食っただけだろうということ。その時に殺害されたパート女性が(これがかなりわけありの女性だったらしく)犯人に向かって 「~の差金だろう」 的なことを口にしてしまい、目の前でそのやりとりを耳にしてしまった女子高生は結果殺されることになったというのだ。もちろんこれは、事件の概要を知るとされる周り人物の証言でしかなく、事件の真相は解明されていない。

そこで嫌な予感がしたのは、この当時は殺人依頼サイトなどはまだ存在しなかっだろうネット創世記。しかし裏社会では、容易に殺人の依頼を一般人からでも引き受ける人物がおり(安価な額で)、そういった構図が完全に確立されていたのではないかということ。すなわちこの世田谷一家の事件に関しては、最初から一家全員を狙った殺人依頼 があったのではないかと思われるフシがある。この事件にどういった背景や利害関係のある人物がいたのかはわからないが、この時代お金ではなく殺人を専門に請け負う、殺人集団が存在していたのではないのかということ。しかし事件の計画や筋書きを作るのはプロでも、実際に犯行を実行する犯人は、留学生レベルなどの素人に近い人物に安価にやらせていた可能性もある。ナンペイの事件は銃の扱いに手慣れたプロだと思われる犯人だったのに比べると、福岡の実行犯や大分の事件では留学生が引き起こした事件だった。世田谷の実行犯も、それに近いような人物だったのではないのだろうか? 

「スーパーナンペイの事件」では、ナンペイの金庫に多額の金があることを、殺害されたパートの女が外に漏らしていたという話があり、犯人を引き寄せた可能性がある。しかし本当の犯人の主たる目的は「パート女の殺害」であり、金庫のお金を盗めないとわかると、3人を殺害してあっさりと15分以内に逃亡を図っている。宮沢家の場合も「家族の殺害」というのが大前提にあり、かつ売却資金を手に入れられればというのもあったのかもしれない。しかし1番の目的だけを遂行するだけで、結局終わったのではないかとも考えられる。このことは、先の豊明の事件でも後に起きる福岡一家殺害事件でも、目的がよくわからない、あるいは金銭目的に見せかけたのではないかと思われる部分では、非常によく似た事件なのだ。福岡の事件では実行犯こそ逮捕されたものの、他に事件を指示した人物がいたのではないかと家族は訴えている。更に豊明でも世田谷でもナンペイの事件にしても、あらかじめ実行犯が逃げられるだけのルートが確保されていた上の、組織された犯罪グループによる殺害事件だったのではないかという気もしてくる。

事件の詳細は違っていても、いろいろとこの時代の犯罪を調べてゆくと、似た匂いがしてくるものも少なくない。2000年に外国人における指紋押捺制度が廃止され、2006年にそれに変わるものが復活するまでの期間、外国人犯罪者にとって日本はこの上ない犯罪者天国だった時代。その一つに、世田谷一家殺害事件 も含まれているのではないのか?

下手すればこの家を狙っていた連中が、宮沢家ともめている少年の存在を知る。そこでこの少年をけしかけて、実行犯に仕立てあげた。だからこそ未熟な人間が、実行犯に選ばれたなんて可能性もあったのかもしれない。あるいは当初は金銭目的で脅すだけという手はずだったのが、実行犯の未熟さもあって殺人に結びついてしまった、そう犯人達すら予期せぬ事態になってしまったそういった事件だったのかもしれない。事件の真相は、未だ闇に埋もれたままとなっている。

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金だけ盗めればいいというのは違うでしょうね。殺害が明確な動機でしょう。もし、探し物or金を盗むという目的で、宮沢家をマークしていたなら、宮沢家は1月5日から旅行に行くことになっていたので、その留守を狙えばいいのですから。

礼君から殺害していると考えると、脅すだけの目的というのは無いと思いますが、礼君を最後に殺害と考えれば、それもあり得る推理だと思います。

私がどうしても気になってしまうのが「犯行当時に履いた形跡がないスリッパ~」についてなんです。

このネタ自体、産経への捜査関係者からの年末リークなので
メディアの与太話という事はないと思っています。

強盗団の犯行であった場合も、実行犯は犯行以前に宮澤宅を訪問していた事になります。

するとこの実行犯自体が、普段からその筋の危ない交遊関係を持っていたことになり、
そのようなアウトローな人脈を持つ不良、はぐれ者の(若者?)と宮澤夫妻がいかなる流れで接点を持ったのか…、
推察はなかなか難しいですね。

宮澤夫妻は行動的な人だったらしいですから、
なんらかの集まりで知り合ったのかもしれませんが
そのような人物が捜査線上に一切浮上してこない事はもはや不気味です。

No title

礼君の殺害順番によって、全然事件の性質が変わってきそうな気がします。本当に最初ならば、犯人の存在に気がつかれて最初に殺したという理由がないかぎり、一家殺害が最大の目的であったはず。

単なる物盗りならば、一家で出かけることの多い家ですから、隙は結構あったはずです。

スリッパのDNAや車庫の染料などを考えると、何かしらの理由をつけて、事件前に上がったことがある人物だった可能性が。少なくてもその時点では、家にあげるということは家族は警戒していなかった人物である可能性は高いですよね。

当然12月中の人の出入りについては、相当警察から隣の家は聞かれたと思うです。例えば、ガスや水道がなんて話になれば、隣の家にもどうだったとか? そういう人来なかったとか話題になりそうなものだし。やはり、みきおさんの仕事関係に見せかけた人だったのか?

泰子さんの異性関係は、どうだったのですかね?勿論、浮気だとかではなく、過去の異性関係です。かなりの美人でモテると思うのに、自己開発セミナーで出会った男性と結婚している。家庭観がみきおさんと合ったのか、みきおさんが理想の相手だったのか。
ここからは不謹慎かもしれん妄想です。
泰子さんには恋人がいた。しかし、将来性、学歴、収入的なことから、泰子さんは恋人を振り、みきおさんと結婚した。振られた恋人は何年か経ち、幸せそうな一家を築いている泰子さんが憎くなった。
妄想です。が、正直、泰子さんとみきおさんの馴れ初めがよくわからないのです。こう言っては失礼千万ですが、みきおさんはイケメンというタイプではなく、(美的感覚には個人差がありますが)やはり、泰子さんは、経済的なこと、将来性を考え、みきおさんと添い遂げたとなると、理不尽に振られた元恋人という存在がいたかもしれません。妄想でした。

No title

これはもう杏さんや元同僚・友人などに聞かない限りわからない問題で、第三者の我々にはどうにも伺い知れない話です。

仮にストーカー等の話が本当ならば、塾生なんかよりも、元同僚や元恋人などの可能性の方が高いように思えます。

事件後に、泰子さんをストーカーしていた男が事情調子されたとの記事を一橋氏の書物で読みましたが、犯人ではなかったとの話も書いてあったように思います。それは、何か公文関係で泰子さんと面識のあった人物だったような話でしたが。

女性じゃないのでよくわからないのですが、結婚と恋愛は全然別物と捉えている女性は知り合いにも結構いましたね。だから、結婚相手にはそういった見た目よりも安定とか、そういったものを泰子さんが求めた可能性もあったのではないかとも感じます。
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世田谷一家殺害事件 の犯人像について、モナザイト の主観で事件を考察します。

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