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逃走時間を考える

世田谷一家の事件においては、侵入経路も特定していなければ、逃走経路や逃走時間もわかっていない。年末の警察発表では、31日の10時過ぎのパソコン起動は、マウス落下による誤作動や巡回ソフトによる可能性も高く、犯人は夜間に逃走した可能性があることが指摘されました。もしこのことが事件直後からわかっていれば、目撃情報の収集の仕方も全然違っていただろうし、もっと深夜の目撃情報を重視して捜査出来たのではないかと残念でなりません。14年も時が経ってしまえば、よほどのことでなければ記憶には残っていないでしょうから。ちょっとした些細なことなど、数日もすれば人間の記憶からなくなってしまいます。

元々私は、朝まで犯人が現場にいたとは考えていません。犯人の行動から感じられることは、物凄く外からの侵入や観られることに対し、過敏なまでに注意を払っていたということ。大胆不敵な犯行に見えながらも、物凄く臆病で神経質な一面が垣間見られる。それゆえに用もないのに現場に長居したとは、どうしても思えない。以前も書いたように、犯人がリビングで横になったのも止血のため安静にしていたとか、大量の出血のために一時的に貧血状態になったとかであり、けして仮眠したためではないだろうと指摘しました。

また常識的にみて、事件翌朝にもなれば隣の入江家の来訪がいつあるかもわからない。まして12月31日という年末の日ならば、多くの人が休日に入り公園を利用する人も多く、陽が昇ってからでは目撃される可能性が高くなる。公園と隣接する場所がら、散歩や運動で朝から訪れる人も多いだろうことを考えれば、深夜に逃走しようと考えるはず。

(仮に発見される直前まで犯人がいたとするならば)

その理由は何のか? 目的のものが見つからず、ひたすら探し続けていた。もしくは、共犯者が来るのを待っていた。あるいは、隣の入江家にも殺害しようと考えていた人間がいた。この3つぐらいしか考えられません。パソコンの起動以外にも犯人がいた可能性を示すものとされた居間のカーテンのめくれは、犯人が宅配のトラックが来たのを確認したためではないか? もしくは、泰子さんのお母さんが家の鍵をとりに戻った姿を上から観ていたからではないかとも言われている。わたしはこれは、にいなちゃんが外を覗いた時のものではないかと以前指摘しました。

(ここで一つだけ仮説を)

いずれにしても仮に犯人が、発見直前まで家に留まっていたと仮定してみましょう。その理由として最も考えられるは、犯人は共犯者が迎えに来るのを待っていたためだとは考えられないでしょうか。ではどうやって迎えに来るのか? そこで前回の車庫の話の時に、何か大きな車で荷物を運搬していたのではないかという話を書きました。そう犯人は、配送業者を装って・あるいは配送業者に務める人間が共犯に関わっていたのではないのか? そう家の前に大きな車をつければ、宮沢家の玄関は車の影に隠れ家の出入りを誰にも見られないように出来るのではないか? そういった推理も無きにしもあらず。 事件翌日の31日には、実際に宅配業者が前の家か何かに荷物を届けるために入ってきたという。その音に犯人は驚いて、二階のカーテン越しに覗いたのではないかと考えられている。そして事件当日の20時半ぐらいにも、宮沢家のピンポンの音が聴かれていたが、その情報は後から家族によって否定されたとも言われている。犯人の侵入と逃走の影に、この配送車が関わっている、もしくはその機会を犯人が利用したという可能性はないのだろうか? 私は深夜に逃走したと考えているが、家に発見直前まで犯人が潜んでいたとしたならば、それぐらいしか家に留まった理由が考えられない。

(侵入も逃走も明確な痕跡がない)

さて話を、浴槽の話に変えてみたい。侵入経路にしても逃走経路にしても、明確な痕跡は残っていないので、そこが何処かわからないというのが、この事件の大きな謎となっている。玄関からの侵入ならば、すべての鍵は家にもしくは隣の入江家(仮名)に残っており、おまけに発見時には玄関も閉まっていた(多少曖昧)とされている。更に犯人の痕跡は、玄関からも一切発見されていないという。私が考えるに、浴室侵入時につくはずだと言われている繊維痕というのは、靴跡同様に必ずしも残るものではないのではないかと思うわけです。ただしあの風呂場の窓から入るには、かなり服を擦らないと入れない可能性が高いのも確か。しかし残されていたジャンパーに擦った跡がないというのは、家に残された遺留物の多くは何かに入れられて持ち込まれたのではないかと以前指摘しました。そのため居間の椅子にかけられていたジャンパーには、擦ったあとがないのではないかと書きました。

また繊維痕がないのは、ビニール素材のような極めて繊維痕が残り難い材質の服装を犯人が着ていたのではないかということ。またお風呂場というのは、非常に湿った状態になりやすいわけで、それ故カビ防止のために、宮沢家も多少なりともお風呂場の窓を開けていたものと思われるわけです。すなわち侵入時の窓やタイルは、湿っていて極めて摩擦が起こり難い状態ではなかったかということ。そういった幾つかの条件が重なった時に、本当に繊維痕など残るものなのかどうか? この辺は、専門家でないので私にはわかりません。しかし侵入も逃走も全く痕跡がないということは、共に玄関を利用したのか、お風呂場の窓を使っても残らない状況だったのではないかということになります。この事件をいろいろ検証した結果、私には2階からの侵入の可能性が高く、浴室からの侵入でも痕跡が残らない状況だったと考えるべきではないかと。

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しかしさっきあげた運送会社の車が絡めば、玄関からの侵入も可能だったかもしれませんし、ひょっとすると配送車の上に昇って、2階の出窓付近から侵入することも可能だったのかもしれない。しかしもしそうだとすると、犯行時間は考えられていたものよりもかなり早かったか、かなり長い時間家に隠れていて、それから犯行に及んだということになります。しかしこの説は、かなり強引な部分もあり、私は現実的ではないと考えています。

しかしここまで正攻法で考えても、犯人までたどりつけないまま14年間来たわけです。もう一度いろいろな可能性にたちもどって、この事件を考えて行かなければならないのではないのでしょうか。
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ここまでの整理4

ここまでの話をまとめてみたいと思います。前回まとめたことから、追加した部分を赤字で記してみました。

犯行開始時刻  22時半頃

潜入箇所     二階から侵入(浴室が有力)

殺害順      礼君 → みきおさん → にいなちゃん・泰子さん

犯人の目的   一家全員の殺害 あとの行動はアリバイ工作の可能性大

犯人像      宮沢家に近いところにいた人間(人間関係か距離

犯人の年齢        当時40代以上の可能性 (単独犯の場合)
主犯と実行犯の場合: 主犯が当時40代以上・実行犯は未成年の可能性も (親子の可能性)

事件前の兆候   事件前から動物虐待などを繰り返していた

犯人の住まい  徒歩圏内とは限らないが、容易に往復ができる距離

組織の関与   組織的犯罪ではなく、少人数もしくは単独犯

犯人はプロ?  元軍人や殺し屋の可能性は低く、殺人に興味のある素人

???      リビング付近に未発表の大きな痕跡の可能性

逃亡時間     夜中の間に逃亡が有力

現在の犯人   日本国内にいない、すでに死亡、特殊な環境で隔離状態

車庫について考える 2

前回に引き続き、宮沢家の車庫について考えてみます。下記の動画をみると、車庫の内部に棚が置いてあるのがわかります。しかしこの棚の置かれ方が、あまりに不自然だと思いませんか? 何故棚は横倒しに置かれていて、それも駐車場の側面に沿って置かれず、中途半端に放置されているのか? みきおさんは、本が少しでもズレているだけでも気にするような几帳面というか、神経質な一面があったと、入江杏さんもおっしゃっているような方。それが、私のようなズボラ人間がみても違和感のあるような場所に、棚が放置されています。これは、とても みきおさんの行動だとは思えません。



(何故棚は横倒しなのか?)

明らかに考えられるのは、天井の高さに対し、棚の高さが合っていなかったから。元々宮沢家の家の中にあった家具がいらなくなったから、一時的に処分するために置いておいたのか? それとも何かしらの理由で外部からここに持ち込まれたのか? いずれにしても、この車庫用に用意した家具とは思えません。壁につけられていないことを考えると、すぐに処分しようと考えていたか、この家具が来て日が経っていないことを示していると思われます。みきおさんの神聖の場所にしては、あまり乱雑な置き方で、不似合いなものと感じられます。いずれにしてもこれを運ぶためには、一人の力では無理であり(重さよりも、かさばり方からいって)、家族ならばその理由がわかるのだろうが、今のところこの棚に対する情報はありません(入江さんは知らんのか?)。

(誰かに持ち込まれたのではないか?)

この棚は、宮沢さんの家のものではなく、誰かが意図的に事件前に放置していったのではないかと? それが事件当日だったのかはわかりませんが、それゆえに車庫に車を入れられなかったのでは? では何のために? そうこれは、意図的にヒップバックの染料と同じものを、ここに垂らしたのではないかと。 もし動画のような形で本当に引き出しが引かれた状態ならば、これまた非常に違和感があるもので、事件前に犯人が工作したのではないかと思えてなりません。何故そのように感じられるかというと、これも住民の方の書き込みにもあったものなのですが、事件前に宮沢家の裏手の公園には、明らかに公園の設置のものとは異なる、食台みたいな家具があったそうです。それが、事件後いつの間にかなくなっていたとか。もちろんこの事件とのつながりはわかりませんが、何かこの棚と似た匂いを感じるのは私だけでしょうか?しかしもしこれらが犯人によるものだとしたら、少なくても複数の人間が、この事件に関わっていたことになります。しかしこれだけのものを公園に運んだり、車庫に入れたりしたとなると、誰かにその姿を目撃されていないのだろうか? という疑問は残りますし、相当大胆な仕事です。この大胆な行動は、事件後宮沢家の裏手を流れる仙川に、お地蔵さんが置かれていたものと、何か通ずるものを感じなくもありません。 お地蔵さんが犯人によるものかは別にしても、これらの行動には何かしらの犯人の意図があった可能性は高いでしょう。それにこれらのものを運搬するとなると、乗用車以外の軽トラなどを使った可能性も充分あります。棚について問題にならないのは、元々宮沢家の家具だったということなのでしょうか?

(この車庫には入江家のものはなかったのか?)

元々この家には、2台分の駐車スペースがあることになります(外は狭いのですが)。恐らくこの家を購入したときは、入江家と宮沢家の両方の車を停めるということを想定したのではないのでしょうか。そして毎日の出勤には車を使わないということで、宮沢家の車を車庫に入れておくつもりだったということはないのでしょうか?しかし入江家の海外赴任や、宮沢家にお子様が生まれるなどして、状況が変わったのかもしれません。この辺の事情は、入江さんにお聞きすればわかる話かと。

入江杏さんのお話だと、入江家の車は別に近くに駐車場を借りて使っていたという話です。しかし入江さんの旦那は、それこそ日本を代表する車のエンジニア。車には、相当なこだわりというか思い入れがあったはずですので、自宅でも何かしらの作業などを趣味や実益を兼ねてやっていたのではないのでしょうか? そうこの車庫にも、ひょっとすると入江さんの旦那さん(仮名)の、車関係のものが入っていなかったのか?という気もします。むしろ現場に残された染料(ヒップバッグに付着)していたものというのは、車に関係したものではないかという可能性も感じます。宮沢さんのアニメ関係以上に、入江さんの車関係の方が可能性が高いのでは? すなわち盗まれたものは車庫に置いておいた、入江さんの旦那のものだったのではないか?という疑問も残ります。しかしそれならば、遺留品が発見された時に入江さんからの申し出はなかったのか?という疑問は残ります。入江さんの旦那さんは、警察との電話中に60歳の若さで亡くなったと訊いています。警察も、その辺のことを連絡とりあっていたのかもしれません。

ヒップバックの染料のことを警察発表したのが、2009年の年末。入江さんの旦那さんが警察との電話中に亡くなったのが、2010年の2月ぐらいだったはず。その新たな情報の件で、連絡していた可能性は充分考えられる時期だと言えるのではないのでしょうか? 犯人の行動は、何かしらの形で隣に疑いを持たせる、そんな意図があったのかもしれません。

(あえて隣人説を否定する)

何より事件直後、犯人の痕跡と家族の痕跡の区别が、警察にとって一番の仕事だったはず。そう考えると、日常的に出入りの可能性が高い、入江家・泰子さんの母の指紋・DNAの提出は、最優先でなされたはず。そして疑いを晴らす意味でも、何度も何度も事件当日の話を聴くという名目で事情聴取を行ったに違いありません。というのは失礼ながら、隣の入江家ならば、気がつかれずにこの事件を行える可能性が最も高いからです。それゆえに警察は、慎重にかつ適切に、この家のことを徹底的に調査したものと思われます。ですから未だ隣人説を語る方がいますが、それはまずありえないと考えて良いでしょう。そこまで、日本の警察はマヌケではないはず。百歩譲っても実行犯に関しては、入江家が関わっていたということはありえないと考えます。

車庫について考える

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宮沢家には、一階の住居スペースと、ほぼ同様の面積を持つ車庫が存在します。この車庫は、家の中からは行き来ができない作りであり、かつシャッターが閉まっていたせいか、犯人が事件当日出入りした痕跡がなかったこともあり、捜査では重視されて来ませんでした。しかし車庫の中にあった棚から、犯人が残したヒップバッグの中に付着していた 染料 と全く同じものがあり、犯人は事件前に、何かしらここを訪れていた。あるいは、みきおさん と顔見知りだったのではないかと考えられています。

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(何故事件当日、車は車庫に入れられていなかったのか?)

事件当日、宮沢家の車は、車庫の前にあるスペースにそのまま停められていました。普段からそうだったのか? この日は特別だったのか? 事件前宮沢さん一家は、夕方・成城学園前駅で目撃されたり、千歳烏山駅で買い物を済ませ帰宅したものと考えられています。この距離を移動するには、自宅の車を使っただろうなというのは容易に想像できます。そうすると買い物後、車をそこに停め、そのままにしていたことがわかります。恐らく車庫には入れられない理由が、何かしらあったからでしょう。それが、日常的なのかこの日が特別だったのかはわかりません。

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(だいたいこの車庫は何だったのか?)

1990年(事件の10年前)に、この家を増改築して建てた 宮沢さんの住居。当時はまだお子様が産まれていなかったとはいえ、この手狭なスペースをここまで取ってまで、車庫を用意したのでしょうか? 私が考えるに、ここは みきおさんの趣味である、アニメ関係のものを制作したり、作業するスペースだったのではないかと? それゆえに、これだけのスペースを専有してでも、どうしてもこの部分を みきおさんは作りたかったのだと思います。通常ならば、この車庫のスペースがあれば、一室ぐらい別に部屋を作ることも可能だっのでは? それでも外に、車をおけるスペースだって確保できたはず。家から 隔離され誰にも邪魔にされない自分だけの空間 を みきおさんはこの当時から持ちたかったのだと思います。趣味に生きる人 といわれた、みきおさんの気持ちは、私もなんとなく想像できるものがあります。そしてこの車庫は、家の裏側からみても窓が全くない閉ざされた空間でした。

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隣に住む姉の入江杏さんが、事件のあった12月はみきおさんの帰宅が連日遅かったと証言しています。どうもそれは残業ではなく、転職先への準備のため連日その会社先の人間と会っていたからだとも言われています。しかし、これは本当でしょうか? そりゃ新たな環境に転るために、何度か次の会社先の人間と仕事終わりに会うことはあるでしょう。しかしまだ在籍もしていない会社の用で、連日遅くまで仕事をしていたとは私には思えません。周りが残業するような状況でも、残業をするのを見たことがないかと言われていた みきおさんが、そんな入社前から束縛の多い会社に転職するでしょうか? そう私はみきおさんが、退社後は趣味である アニメの催しなど趣味に関わることで、連日忙しかったのではないかと考えます。そして車庫に車が入れられなかった理由は、その趣味のものが駐車場の場所を専有してしまい、車が入れられなかったのではないかと。それだからそれが事件とどう関係あるかと言われると困るのですが、どうもこの辺の趣味でのトラブルが、事件と関係しているのではないか? そんな意見も仮説の一つにはあげらています。しかし、どうなのでしょうか? 私が考えている仮説とは距離があるので、そのことには今回触れないでおきます。

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上の写真をみると、シャッターの上にライトらしきものが見えます。地元の人の書き込みか何かで、宮沢家のシャッター付近は、人が近づくと非常に明るい明かり付くように防犯対策がなされていたという話が書いてありました。なるほど、それを裏付けるものなのかもしれません。これがいつ頃から設置されていたものかはわかりませんが、ひょっとすると以前に、みきおさんの車庫のものが荒された、あるいは何か盗まれたことがあったのかもしれません。こういったライトは、元々家を作った時につけるものではなく、後から何かしらの理由でつけることが多いので。そのため日中も、みやざわ家の車庫のシャッターは、閉められたままが多かったのではないかと思うわけです。もしあのシャッターが手動式で手で上げ下げしないといけないタイプだったとしたら、いちいち車の出し入れで上げ下ろしするのが面倒だったのかもしれません。 ということならば、日常的に車を車庫の前のスペースに置いていた可能性も考えられます。

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宮沢家の居間にあった ヒップバッグなどの遺留品の一部は、元々 みきおさんのものであったり、ラグランシャツは、みきおさんの 趣味で使う作業用 のものだったのではないか? そんな疑問さえ持ちます。しかしある日、開けっ放しに日中していたら何者かに盗まれてしまった。それ以降、宮沢家の車庫への防犯意識が変わった、そう仮定できないかと思うわけです。ヒップバッグからは、三浦半島の砂だとか、アメリカ東海岸の砂でしたっけ? 特種なものが結構あったそうです。それらの行動範囲は、みきおさんの渡航歴や行動から合致しないのか? 警察は当然調べたものと思われますが、どうなのでしょう? もちろん全然、事件とは関係のない他人もの。あるいは、本当に犯人が日常的に使っていたものかもしれない。しかし犯人にたどりつけないのは、これもまた捜査撹乱のために、わざと残されたものという気がしてなりません。警察からは、この駐車場の情報は殆ど漏れて来ません。果たして、この駐車場は単なる車庫だったのでしょうか?

もしあなたが主犯だったら

世田谷一家殺人事件に関しては、複数犯の可能性も指摘されています。個人的には 単独犯 なのではないかと思っていますが、何かしら入れ知恵をしている人物の陰、そして家族殺害後全く違う動きを見せているところをみると、何か背後に別の人間がいる気配も感じなくはありません。今回は、主犯と実行犯 という二人が存在すると仮定してこの事件を考えてみましょう。

(もしあなたが主犯だったら)

もしあなたがこの事件の主犯だったとして、実行犯が家族全員の殺害に成功。しかし現場には、指紋やDNAをまき散らすという、当初の予定にはなかったことが起こったとしたらどうするでしょうか?

少なくても、もうこの実行犯を日本国内で同様の犯行には使えないと考えないでしょうか? そしていち早く捜査の手が及ぶ前に、海外に飛ばそうとすると思います(まぁ事前からそういった手はずにしていたのかもしれませんが)。海外で同様の犯罪に関わっているような主犯ならば、海外で実行犯をまた使う、そういう活かし方はあると思います。しかしあくまでも、日本国内ことしか関わらない主犯であったならば、事情はかなり違ってくるでしょう。

このままでは、何かしらの形で、いつか足がつくかもしれない、そう主犯は考えるかもしれません。捜査の手が及ぶようであれば、私なら実行犯を消します。そうじゃなければ、あまりに自分の存在が危うくなるので。一家4人の殺害だけが目的ではない主犯であれば、そういうことも辞さないのではないのでしょうか。

(もし共犯がいるのであれば)

私は冒頭でも述べたように、この事件は単独犯ではないかと思っています。しかしもし共犯であるのならば、それは 親子 なのではないかと考えています。共犯で一番むずかしいのは、殺したいと思っている人間 と 別の目的のある人間 が、出会う可能性が極めて奇跡的だということ。特に共犯の場合、同じ目的を持っている人間同士が結託するのであればありですが、この事件の場合 一家全員の惨殺 と 金銭的目的か? という2面性を持っているということ。それだからこそ、主犯と実行犯がいるのでは?と考えられる根拠となっています。しかし現実世界では、この二人が普通に出会う可能性は極めて低いといえます。

特にこの当時、ネットに殺人依頼サイトみたいなものが存在していたのかと言われると私には把握できてません。ただし今よりも法律が整備されておらず、ネット上は非常に問題のあるサイトが多く存在していたことも確かです。それだけに、全くそういったものがなかったとは言い切れませんが、まだそういった動きがネットではなかった時代ではないかと個人的には思っています。すなわちリアルな現実世界同様に、犯罪の利害関係が一致する共犯者を見つけることは、奇跡的な偶然がない限りは、なかなかありえない時代だったと思うわけです。それゆえにそれが最も自然なのは、グリコ・森永事件のように、家族が関わっているのではないかということ。

もしそうならば、実行犯を息子にしたてた場合、アリバイ証言で捜査の目からすり抜けることが容易にできるからです。指紋さえ拒否してとらせなければ、捜査の及ぶ近所にいても充分に捕まらないでこられた可能性はあったのではないかと。そして親ならば子供を経済的に保護し続け、常に監視下における。そういった特種な環境を作りやすいわけです。私は、犯人が生きているならば、ある特殊なところに隔離されている可能性が高いのではないかと推測しているのですが、そのお話はまた別の機会に。そうこの犯罪において、現場近くにいながら捜査の網をすり抜ける一番可能性が高いのは、アリバイを証言できる、親子関係ではないかと思うわけです。もちろんこれも、私の推測レベルでの話でしかないのでしょうが。もし実行犯が自殺という道を選んでいなければ、今も特種な環境下で生きている可能性は高いだろうと考えます。

(共犯ならば説明がつくことも多い)

もし共犯ならば、事件当日・みきおさんともめていたという二人ずれの男が、この事件と関わっていた可能性も充分説明はつきます。以前書いたとおり、実行犯は未成年者などの若者、主犯は宮沢夫婦と当時近い年齢だったなんて仮説も充分成り立つでしょう。実行犯はスケボー少年、主犯はテニスか何かをやっていて、普段からこの公園を利用していたのかもしれない。いろいろな部分が仮説ではありますが、説明がつくようになります。事件前に宮沢邸を覗いていたと言われるのは、40代の中年男だったといいます。しかし事件発生時間の23時半ぐらいに、宮沢家に続く道から飛び出してきた男は、20代ぐらいの男だったといいます。この目撃情報は、事件に全然関与していない人物かもしれませんし、デマ情報かもしれない。しかしこういった目撃情報が、両方とも事件に関与していた場合、この2つの人物の年齢差も説明できることになるわけです。

この事件で手をケガしてから、指紋などを平気で残すようになって、ある種の開き直りみたいなものが生じたと以前書きました。しかしそれでも、アリバイ工作と思われる行動を殺害後続けたたのは、自分は捕まっても、主犯は捕まらないための行動だと考えることもできます。第三の凶器を持ち帰ったのも、主犯も家の外で事件の状況を見守り、第三の凶器を持っていたのかもしれない。だからこそそれを使用した実行犯は、その凶器は持ち帰って来なければならなかった。そんな仮説も成り立つわけです。

そのためこの事件に共犯がいても、全然不思議ではありません。それを完全に証明する証拠も、否定する証拠も見つかっていないわけですから。

あえて組織犯罪という視点で考える

前回では、世田谷一家事件は組織的な犯行だとは考え難いという結論を書きました。しかし可能性として、今回は別の見方をしてみましょう。

特定の宗教団体の場合

あくまでも仮定での話ですが、一部の信者が団体とは関係なく暴走したという推理なら成り立つと思います。それまでお布施を払っていた宮沢家が、経済状況の悪化に伴いお布施を払うのを拒否した。そして脱退という動きをを魅せていたとしましょう(そういった噂もありました)。経済状況を理由にしているのに、どうも祖師谷公園の移転に伴い、多額のお金を実は手に入れているのではないかという噂が団体の中でまことしやかに囁かれた。

その話を訊いた一部信者が、あの 家の人間は絶対に許せない 裏切り行為だと。ということで、一家全員の殺害に走ったというのならば、この事件の一家惨殺の理由としてはありえない話ではない。さらに多額のお金があるはずだと信じこんで、犯人はそのお金のありかを探したが、結局見つからなかった。こういった組織で流れた噂などが、結果として事件を生み出すキッカケになった。そういう可能性は、全くないとは言い切れません。

土地取り引きを狙った強盗の場合

事件当日、みきおさんと二人の男がもめていたという話が住民の目撃情報にあると言います。もしこの目撃情報が本当だとして、事前に犯人がみきおさんと接触していた場合考えられるのは、みきおさん自身に借金があり、その取り立て屋が訪れていたのではないかと。そこでモメた取り立て屋が、感情的にも頭に来て、実力行使に出たというパターン。しかしその場合、ターゲットは完全にみきおさんにあり、一家惨殺や執拗に泰子さんやにいなちゃんを殺害した理由がわかりません。奥さんからならば、お金の在処を聞き出せると踏んだのでしょうか? しかし結局、何も得られなかったということか。

某国による報復・殺害

それこそ幾らでも軍人関係の人間を用意することも、特種任務ができそうな人材を抱える南北某国の方々。何かしらの報復・見せしめのため、一家をというのはどうも合点がゆきません。ただしこの事件には、韓国 といキーワードがついてまわることも否定できません。韓国人に見せかけるための偽装なのか、本当に韓国が事件の大きなキーワードなのか。特にスラセンジャーの靴あとというのは、犯人が意図的に残したというよりも、警察が捜査することで判明したこと。また大便を拭いたティッシュを、流さないでゴミ箱に捨てるという風習は、日本人のそれとは全く異なります。そこまで考えての隠蔽工作なのか、それとも明からに犯人の生活習慣が出たものなのか? 国家ぐるみの犯罪ではないと思いますが、警察が犯人は日本人と言っている明確な根拠も、現場から残されたものからは断定できないのではないかと。

DNAの検査結果では、日本人には非常に珍しい型であるという結果に至りました。それでもなお日本人だというからには、警察は犯人のめぼしはついているが、何かしらの理由で逮捕にまで追い込めないのではないかということになってしまいます。それがもし、書類を選別していたとか、専門的なホームページを閲覧していたとか、そういった理由だけならば、日本で育った外国人という可能性だって当然あるわけで、日本語を学んでいた外国人・日本に来ていた留学生なんていう可能性だってあるわけです。それを、日本人 だと断定する根拠は何でしょう。何か未発表な決定的なものを、すでに警察が掴んでいるのではないかということになります。

いずれにしても私は、この事件の組織的関与には否定的であることには変わりありませんが。

組織的関与を考える

世田谷一家の事件を考えるときに、必ず組織的な犯罪である陰謀論が浮上してきます。その幾つかについて、考えてみたいと思います。

土地売買によるトラブル

祖師谷公園の拡張により、東京都と宮沢さん家の移転に伴い多額の現金が動くこととなり、それを狙った犯罪ではないかという説がよく取り沙汰されます。しかしこの説の一番の問題は、この宮沢さんの家というのは、泰子さんの母・泰子さんの姉夫婦である入江家(仮名)との共同購入という複雑な形で購入された物件だったということです。もしこの土地をめぐるトラブルに巻き込まれたとするならば、事前に宮沢家だけでなく、泰子さんの母や入江家などにも、同様な話があったことでしょう。事件後も入江家や泰子さんの母側からも、そういった訴えが皆無であることを考えると、土地トラブルに関する可能性は低いのではないのでしょうか。むしろ侵入するだけならば、入江家の一階部分の方が容易だとも言える作りであり、明らかに宮沢家を狙い撃ちしたこの犯罪の場合疑問が残ります。

また都から宮沢家に、この土地の譲渡にあたり、年末にお金が振り込まれていたという情報もあります。しかしこのお金は公との交渉であり、もし入金されているのであれば、その口座を把握することは警察にとって容易だったはず。事件後、そういったお金が引き出されたという情報もないこと、未だに事件のあった家はそのままの状態であることを考えるとこの土地の権利は実に複雑であり、土地売買によるお金を狙ったもの、権利証を狙ったものという線は薄く、たとえ狙ったとしてもその成果は全く得られなかったことになります。大体金銭目的ならば、何故寝ていた礼君から殺害する必要があったのかは全く理解できません。そのため金銭を目的とした強盗・土地建物絡みで誰かは使わせたというのには疑問が残ります。

某国の報復

みきおさんが、スパイ的な活動を従事しており、何かしらの裏切り行為をした。もしくは、別の件絡みで敵対する国の関係者から報復にあったという説があります。そのため、一家全員の惨殺に走ったという説。しかし考えてみてください、どの国が絡もうとも、依頼するのであればまさにプロという人材を立てるはず。それが、柳刃包丁しか用意せず、あげくの果てには殺害時にもってきた凶器は壊れ、その凶器で自らの手をケガしてしまうような素人を、国家レベルの組織が送り込むことは思えません

特定の宗教団体

時はオウム真理教事件の記憶がまだ色濃く残っていた時代。宗教団体とはいえ、度を越してしまえば解体の危機にひんし、国民から弾圧されかねない状況に陥ることをオウム事件は教えてくれました。幼い子どもを含む一家惨殺事件などに関与していたなんてバレてしまったら、宗教法人の認可取り消しを始め、団体の存亡にすら関わります。みきおさんが払えるお布施の額なんてたかが知れていますし、それが停止されたぐらいの理由では弱い気が。他への見せしめを含めても、あまりにリスクが大き過ぎます。事件の関与が噂される某宗教団体の信者数は1万人程度であり、オウム真理教と大差はありません。この事件の関与が判明してしまったら、それこそオウム同様に壊滅的なダメージを受けることになるでしょう。

やはり反社会的団体・国家レベルの組織・そして宗教団体にしても、素人当然の人間を送り込むとは思えないですよね。オウム真理教の時は、一家を家から信者使って連れ出し・一家ごと失踪させた。しかしこの事件は、その家で一家を惨殺した。家族全員を抹殺するのであれば、一家ごと連れ出す・家を燃やすなどの方法を取った方が証拠が残らなかったのに、けしてそのようなことはしなかった。さほどお金があったとも思えない当時の宮沢家の人間を、そこまでして抹殺するほどのメリットがあったとは申し訳ないが私には思えない。巨大な組織であればあるほど、そんな微々たることで、そこまでのリスクを犯すとは思えないのですが・・・。

(犯人の目的は)

この犯人は、一家を全員殺害することが目的であり、それが表沙汰にならないと意味がないと考えていたかもしれません。だからこそ一家ごと失踪させるいう方法は取らなかったし、火をつけたりして証拠の隠滅もも図らなかった。そこまでの人がいなかったという考えも出来ますが、極めて少人数による犯行だったと考えられます。いずれにしても組織が犯罪に関与したとは、私には考え難いわけです。

この事件は、極めて個人的な理由で引き起こされたものだと考えます。しかもこの犯人とっては、個人個人に対する恨みというよりも、この一家を殺さないといけないという、何か思い込み・使命感みたいなものが犯人の中にはあったのではないのでしょうか。

<漠然とした理由・使命感とは>

例えば自分はこんなに不幸なのに、あの幸せそうな家族は許せないとか、いつまでも立ち退かないで土地売買の額を引き上げているとか、そんな悪い人間は許すわけには行かないとか、ある種の思い込み・逆恨み・勘違いなどによって、この事件は引き起こされているのではないかと。

一見他人が訊いたら、えっ そんなこと? というようなことがキッカケで起こった犯罪かもしれません。そうでなければ、宮沢家と社会的なつながりで考えられる接点は、殆どあらゆる線で捜査が及んでいたはず。それをかいくぐるためには、アリバイが証明され捜査線上からすり抜けたのか、他人からみたら接点がわからないぐらい小さなものだったのではと。例えば祖師谷公園にいると、よく見かける幸せそうな家族だった。子供に声をかけたら、親から不信がられたとか。動物を虐待している現場を、家族に目撃されてしまった。そんな他人からみたらわからないような接点から、犯人の心に火をつけてしまったのかもしれません。少なくても私は、宮沢家と犯人との間に、何かしらの接点はあったものと考えています。

しかし現場近くで不審者は何人からか目撃されているわけで、それでも顔見知りが捜査線上に浮かんで来なかったとなると、本当に周りからはわからないぐらいの接点だったのかもしれません。一つ私が気になっているのは、犯人が向かいにあった家の存在を相当気にしていたということ。そこから家の中が見えることを恐れていた可能性もありますが、ひょっとするとそこの家に住人ならば、犯人の顔が観られた場合誰だかわかるぐらいの間柄だったのかもしれません。それゆえ犯人は、家に侵入したあとも、けして玄関からの出入りをしようとはしなかったのかもしれません。

事件当時はすでに移転して近所にいなかったのかもしれませんが、以前 宮沢さんの家 の近所に住んでいた人物の中で、疑わしい人物はいないのでしょうか? 私は犯人は、宮沢家と近いところにいた人物。それは、人間関係か距離 だと言ってきました。しかしこれだけ捜査しても接点が見出だせないのは、人間関係なのではなく、非常に近くに住んでいた という距離的関係ではないかと考えています。宮沢家が引っ越してきた1990年以降~事件が起こるまでに近くに住んでいた人間を、もう一度洗いなおすべきではないのでしょうか? 

ここまでの整理3

また少し推理が進んだので、ここまでの話をまとめてみたいと思います。前回まとめたことから、追加した部分を赤字で記してみました

犯行開始時刻  22時半頃

潜入箇所     二階から侵入(浴室が有力)

殺害順      礼君 → みきおさん → にいなちゃん・泰子さん

犯人の目的   一家全員の殺害 あとの行動はアリバイ工作の可能性大

犯人像      宮沢家に近いところにいた人間(人間関係か距離)

犯人の年齢        当時40代以上の可能性 (単独犯の場合)
主犯と実行犯の場合: 主犯が当時40代以上・実行犯は未成年の可能性も 

事件前の兆候   事件前から動物虐待などを繰り返していた

犯人の住まい  徒歩圏内とは限らないが、容易に往復ができる距離

組織の関与   組織的犯罪ではなく、少人数もしくは単独犯

犯人はプロ?  元軍人や殺し屋の可能性は低く、殺人に興味のある素人

???      リビング付近に未発表の大きな痕跡の可能性

逃亡時間     夜中の間に逃亡が有力

現在の犯人   日本国内にいない、すでに死亡、特殊な環境で隔離状態

遺留品の謎(2)

前回に引き続き、犯人が残した遺留品について考えてゆきましょう。しかし今回残した遺留品は、前回取り上げたものとは違い、犯人が意図的に置いて行ったものではありません。警察が調べるなかで、特定されたものです。すなわち、より前回取り上げたものよりも、犯人が愛用していた可能性が高いものとなります。

スランジャー製の靴跡

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現場の足あとからこのシューズは、英国ブランドのスラセンジャーのものであり、韓国メーカーが製造販売していたものと判明しました。韓国サイズ28センチのものは国内に販売されていなかったものの、日本で外枠が一緒な 27.5センチのものは発売されていることが確認されています。そのため以前言われていたほど、国内で入手困難なものだったかは疑問が残ります。すでにインターネットが一般に普及していた頃ですから、個人輸入や小さい小売店などでも手に入れることは可能であり、国内に存在しない28センチサイズが出回っていても不思議ではありません。そこまで細かい部分までは、警察も追いきれないのではないのでしょうか。

問題は、このシューズは特に現場で残そうと思って残したものではないので、犯人が以前から使っていた可能性は充分あると考えられます(ただしその後捨てた可能性は高いでしょうが)。スラセンジャーというのはテニスのメーカーとして知られており、このシューズもテニスシューズだったということ。特に事件の起きた上祖師谷公園周辺にはテニスコートがあり、そこを利用する人間の路上駐車が当時からトラブルとして問題になっていたそうです。そういった意味では、スケボー愛好家と並び、テニス関連の人間はかなり捜査の対象となったと訊いています。ひょっとしたら犯人と宮沢家を結ぶ接点に、このテニスが大きく関係している可能性はあります。特に日本人の場合、テニス愛好家以外に、好んでスラセンジャーを履こうとは思わないのではないのでしょうか。たまたまちょうど良さそうなシューズを探していたら、これに出会っただけかもしれませんが。

香水 「DRAKKAR NOIR」 OR 「DRAKKAR」

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犯人が残した2枚のハンカチのうち一枚に、いずれかの香水がつけられていたと言われています。これは、有名なプロスケートボーダー・ショーン・ホワイト が愛用していたことから、現場に集まるスケボー少年が疑われる大きな根拠だと言われています。また みきおさんは、夜遅くまで滑るスケボー少年ともめていたとか、騒音で注意に言っていたという話もあり、その辺が事件の接点ではないかと疑われています。

しかしながら・・・

もしこれらが事件の接点ならば、みきおさんへの個人的な恨みはあっても、一家惨殺の原因としては弱い気がします。事件前帰宅が遅かったと言われる みきおさん が一人になったところでも襲ったほうがよっぽど確実だったのではないかと思うわけです。テニスシューズや香水は、犯人に近づける可能性はあっても、現場近くでもめていたテニス愛好家やスケボー少年から、犯人にたどり着けるかは微妙ではないのでしょうか。実際に14年間、たどり着いていないのですから。

黒いハンカチ

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一番最初の回にも触れましたが、現場には二枚の黒いハンカチが残されていました。内一枚は覆面のように顔を覆うために使ったのではないかということ。そしてもう一枚は、包丁を包んできたり、柄のすべり止め・帰り血を避けるため・止血にも使用したのではないかと、もう一枚の方は考えられています。

ここで気になるのは、二枚同じ柄のハンカチを購入するのか?ということ。普通同時にハンカチを購入するのであれば、別の柄を選ぶのが人間の心理というもの。よほど気に行っていた柄ならともかく、普通は見分けがつくように、あるいは気分的にも違う柄のものを選ぶでしょう。ということは、このハンカチは、あらかじめ事件のために用意されたものと考えるのが自然です。

そして犯人は、何故包丁を持っている方のハンカチに香水をかけたのでしょう(もう一枚からは検出されていないとか)。少なくても、二枚は同じようには運んで来なかったことの証ではないのでしょうか。一枚は、包丁を包むため。もう一枚は、顔を覆うために、すぐに取り出せるポケットなどに忍ばせていたのかもしれません。もちろん一緒に持ってきて、包丁を握る前に香水をかけたという推理も成り立ちますが。

そして包丁を持っている方のハンカチに香水をつけたのは、犯人が返り血を直に浴びたりすると、中々拭えない、ひどい匂いがとれないことを、事件前から知っていたのではないかということ。あくまでも訊いた話しですが、動物にしても人間にしても、血の匂いというのは簡単には拭えないぐらい臭いものらしいのです。そのことを、犯人は身を持って知っていたのではないかと。しかしそれは、以前に人を刺したとか殺していたとかいうことではなく、小動物への虐待などで知っていたのではないかと私は考えます。こういった猟奇的な殺人をする人間は、それまでに事件の前兆で、小動物などを虐待・殺戮を起こすという話を聞きます。まさにこれだけの残虐な殺戮をしでかす犯人ですから、何かしらの形で動物を刺した経験があるものと私は考えます。そうでなければ躊躇なく人間を刺すなどの行為は、初めてで出来るものなのでしょうか?

この線から探ったほうが、一番事件への近道だと考えます。当然警察も、物凄くこの線で捜査はしたと思われますが、個人的な恨みだけで、この事件にまで至ったわけではないでしょうから。特にこの香水や返り血を避けるようなハンカチの使い方、これはこの手のことに、かなり精通した人間だと思わずえません。

柳刃包丁 (関孫六)

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前回も少し触れましたが、犯人が現場に持ち込んだのではと言われる 柳刃包丁の関孫六。これは、現場に残されたヒップバックに無数の穴が空いていたこと、また黒いハンカチにも20箇所以上の穴が空いていたことから、犯人が持ち込んだものとされています。

FBI捜査官・サファリックは、この鋭利で長い包丁を観て、強い殺意を感じると表現しました。確かに、私もそう思います。しかし一家4人を殺害するにしては、あまりに不向きなものだとも考えられます。よそのサイトさんでも言われていたことですが、ダガーナイフなどに比べると、柄が滑りやすい。それは犯人も感じていたようで、黒いハンカチをすべり止め変わりにする意味もあって、あの特殊な包み方にもなっているとも言われています。

そして、刃が欠けやすい。実際に みきおさんの頭部には欠けた歯が頭に残っていました。また 泰子さん や にいなちゃん殺害時には、完全に欠けて使い物にならなくなりました。こう考えると犯人は、小動物の殺害は多分に経験していても、人間の殺害は初めてであり、殺しのプロという匂いは全くしてきません。まして自分の用意した刃物で、負傷までしているのですから。軍隊経験者や殺屋などではなく、そういったものに興味を持っていた素人と考えるべきではないのでしょうか。

そしてここからいえることは、この犯罪が組織的な犯罪の可能性は、極めて薄いということです。そのため犯人は、少人数 もしくは 単独犯 である可能性が高いと私は考えます。

(ここまでで考えられること)

テニスシューズ香水は、他の遺留物と違い犯人が日常的に使っていた可能性が高いということ。そう考えると、現場付近でみきおさんとトラブルとなっていた、テニスやスケボー関係の人間が事件の接点となっている可能性は否定できない。しかし、一家全員の惨殺 の要因とは、このトラブルだけでは考え難い。しかし犯人が、家族を知るキッカケになった可能性であることも否定できない。このことをキッカケに、犯人が恨みを募らせていったということも考えられる。

犯人のハンカチや香水の使い方からも、事件前から、小動物の虐待などを繰り返していた可能性が高いのではないのか? むしろこの線からが、一番犯人へ近づく近道だと考える。世田谷周辺に限らず、幅広くこの線で捜査を広げたほうが良さそう。

柳刃包丁を凶器にしたことからも、以前から言うように、犯人の最大目的は、一家全員の惨殺 にあったということ。しかし犯人は、けして殺人のプロなのではなく、またそこからは、組織犯罪への可能性は低い、個人犯罪(少数)と考えるべきではないのだろうか。組織犯罪への可能性・関与という問題は、また別の機会に詳しく考えてみたい。

遺留品の謎(1)

この世田谷一家の事件を語る上で外せないのが、犯人が残した様々な遺留品の数々。そこで今回は、遺留品について考えてみましょう。

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警視庁の成城署のHPをみると、この事件の遺留品について詳しく書かれています。


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(第一印象)

この事件では、犯人が脱ぎ捨てていった ラグランシャツ が、当時「ビューティフルライフ」でキムタクが着ていて流行っていたと言われるものだったので、犯人は若者ではないかと推定されています。しかし事件当時私は20代後半で現在40代前半なのですが、この服装を見た時に、なんだか同世代が着るような服にはとても思えない違和感を感じました。特にジャケットを着込んだ姿は、私よりも一回りは上の世代の人たちの服装にしか感じられないのです。すでに事件当時、40代以上だったのではないかと感じさせる服装です。私はこの事件の犯人は、当時未成年だったかもと思う一方で、この服装から見ると当時40代を迎えていたような人物に私には感じられます。20代後半だったキムタクが着ていたシャツということで先入観を持ってしまいますが、実は犯人は40代(現在50代半ば)以上だったのかもしれません。そうこの服装から感じられるのは、みきおさんや泰子さん と同世代の人間ではなかったかということ。

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(ヒップバッグ)

私は40過ぎになって、仕事で初めて支給され ヒップバッグ なるものを使いました。今でこそ若者用に肩で背負うようなオシャレなこの手のバッグは存在しますが、ちょうど私の世代から下に、ヒップバッグ を使っている人間を私自身見たことがありません。ヒップバックを愛用する世代は、少なくても私より一回りは上の世代というイメージがあり、この点からも若者の格好だとは思えないわけです。もし犯人が、日常的にヒップバッグや、この手の格好をしていたとすると、当時40代以上か、あるいはちょっと世間的にズレていた可能性があります。もし犯人が当時推定される15~35歳に該当するのばらば、外国人もしくは外国に住んでいた人間かもしれません。もしくは自分の好みではなく、私のように仕事で支給された可能性がある人間ではないのでしょうか。

このバッグには、包丁が入れられていたのではと考えられています。そして中からは、アメリカの砂漠の砂と酷似した砂や、特殊な蛍光染料が付着していて、これが犯人と深いつながりがあるのではと言われています。しかしどうも個人的な勝手な印象ですが、本当に犯人のものなのでしょうか? むしろ 宮沢家の車庫にでもあったものを事前に盗んだとか、何処から盗んできたものということはないのでしょうか? もちろんその辺の裏付けは、捜査本部もしているでしょうけれど。犯人のDNAや髪の毛が検出されたという話もありますが、一定時間所有していれば、そういったものが紛れ込むことは充分ありえる思いますので。何かこのヒップバックからは、犯人の匂いがしてこないと感じるのは私だけでしょうか?

(黒のジャンパー)

これも私とゆかりがある品でありまして、私は今でもこの当時の ユニクロのジャンパーを愛用しています。犯人が残していったものと全く同じものかはわかりませんが、同時期のユニクロジャンパーだと思われます。このジャンパーは、恐らく中に羽毛だかが入っていて、とっても温かい。しかしその半面、物凄く重くてかさばる代物 です。これを着たまま、犯人はお風呂場の窓をくぐったのでしょうか? お風呂場からの侵入を否定する根拠に、このジャンパーに擦れた痕跡がなかったことが指摘されています。私は犯人が残した遺留品の多くは、何かしらに入れられて家に侵入したのではないかと考えます。そうこれらのものは、最初から置いてゆくことを想定されて用意されたものではないかと。

(帽子)

グレーのクラッシャーハット と呼ばれる帽子も残されていたのですが、これもあまり同世代が被るようなものには思えないですよね。犯人の遺留物からは、短髪の髪の毛が発見されているとも言われています。しかしそれこそ 坊主頭を気にするような若者じゃないと、私の世代が20代の頃に、あまり帽子を被る習慣の世代でもありません。特にもう少しオシャレなものならばアリですが、う~ん同じ世代の匂いはしてこないだよなぁ、この帽子からも。むしろ生え際が気になる、中年(今の私ならばわかるが)の服装ではないかと。

(ボア付きの黒手袋)

前回も触れましたが、この手袋は他の荷物が居間にしっかり置いてあったのとは対照的に、リビングに入る道すがらに投げ捨てるように置かれていました。しかし犯行にも使用していない(と言われている)にも関わらず、犯人はこれを置いて行っています(逃走時にも手袋をしていた可能性もあるのに)。そうこの手袋も、あらかじめ捜査の撹乱を狙うために、意図的に用意されたものではないかと思うわけです。何故この手袋だけ、ゆかに投げ捨てられていたのか? 最初の荷物を居間に置いた時と、この手袋を脱いだ時の精神状態が違うのではないかと以前書きました。これも勝手な仮説ですが、犯人がもし第三の凶器を取りに、一度家を出て舞い戻ってきたとしたら、その二度目にこの手袋を脱ぎ捨てたものではないかとも考えられます。

(包丁・関孫六)

包丁を犯罪に使おうという発想は、そもそも私の世代よりもかなり上の世代に観られる傾向です。代表的なのは、1981年に発生した 深川通り魔殺人事件 など。昭和の犯罪ならば、凶器に包丁の類は珍しくありませんが、かなり発想が古いように思います。もちろんこれは、意図的に犯人が年齢を誤魔化すために、あえて用意した可能性も否定できませんが。

(ここでわかるもの)

今回はあまり触れませんが、現場に残されていたものには 黒いハンカチや、凶器となった関孫六 などと同様に、あえて自分の日常愛用するものではなく、この事件のために用意した類のではないかと。しかし用意するものの発想が、私には想定されている 当時15歳~35歳 よりも上の人間であるように思えてなりません。

あるいは ヒップバックやラグランシャツのような、かなり使用した形跡があるものは、実は犯人が何処かしらから盗んだものであり、けして自分を裏付けるものではないのではないか?という気がしてなりません。だからこそ犯人は、堂々と現場に存在を誇示するかのように、残していったのではないかと。

(他の可能性)

私は当初、犯人がこれだけの遺留物を残して行ったのは、誰かの気配を感じ慌てて現場を去ったからではないかと考えていました。しかしもし犯人が夜中のうちに逃走していたのであれば、その必要はありません。意図的に、置いて行ったと考えるのが自然でしょう。

どうしてそう考えたかいうと、犯人がもし第三の凶器を持っていたならば、それも置いてゆくはず。しかしその凶器は、持ち返った。すなわちそれは、本人が特定される可能性があるものだったから。ということは、本人にとって日常使用しているものは持ち帰った可能性が高いとみて良いのではないのでしょうか。ようは残されたものは、そこからたどってみても犯人にはたどりつく可能性が低いものなのではないかと

(仮説)

残された遺留物は、あらかじめ何かに入れてあって、居間に計画的に取り出され置かれた(ただし手袋だけは侵入時使ったので投げ捨てられた)。そして犯人は、その何かに入れて第三の凶器を含む、犯人にとって必要なものを入れて逃走したとは考えられないでしょうか。

あるいは意図的でないとするならば、その荷物入れには、宮沢家で探していたものを入れた。そのため持ってきたものが持ち帰れなくなり、邪魔だと思われるものは置いて行ったという推理もありかもしれません。

(ここまでのまとめ)

ラグランシャツに惑わされがちですが、実は犯人はそれほど若くはなかったのではないか? また残された遺留物は、意図的に捜査撹乱のため、犯人が残して行った可能性が高いのではないのだろうか?

と今回は考えてみました。しかしもう一つ仮説として考えられるのは、主犯がこれらのものを用意して、実行犯はもっと若者だったという考え。それこそラグランシャツが、それを物語っているという考え方も可能性としては残ります。

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世田谷一家殺害事件 の犯人像について、モナザイト の主観で事件を考察します。

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